女性形成外科医による陥没乳頭の手術
- 2023年9月6日
- ブログ
陥没乳頭とは、乳頭が凹んだり平坦な状態のことをいいます。指などによる刺激で出るものを『仮性』、搾乳器などで強い刺激を与えても外に出ないものを『真性』と呼びます。
女性の10-20%が陥没乳頭を持って生まれるとされますが、成長と共に自然軽快することも多く、思春期または青年期まで経過観察されます。思春期以降も症状が持続する場合には、出産後の母乳育児や整容上の理由で治療される方が多いです。
陥没乳頭の原因は、母乳をつくる乳腺と、母乳が通る乳管の発達のアンバランスさにあると言われます。また線維状の索状物が短縮して乳頭を下方へ引っ張ることでも起こります。こうした先天性の病因のほか、乳房のたるみ、打撲による脂肪壊死、乳腺炎、突然の体重減少、乳房に対する外科的処置、そして乳がん、乳房パジェット病、乳管内乳頭腫、乳管腺腫、乳頭部腺腫(乳輪下乳管乳頭腫症)などでも陥没乳頭の症状を認めることがあります。
治療
乳頭の状態によって術式は個々に相談していきますが、乳管を傷めないように配慮し、できるだけ侵襲が少なくダウンタイムの少ない方法をご提案します。術後は、再陥凹の予防のためにニップルシールド(乳頭保護器)やガーゼ、パッドなどによる保護を続けていただく場合があります。
40歳未満で、今後授乳の予定がある方は健康保険が適用されます。それ以外にも、陥没乳頭が原因と思われる乳輪下膿瘍を繰り返している場合なども保険が適用となる場合がございますので、ご相談ください。両側を同時に行った場合、費用は3割負担で約5万円です。
当院では女性の形成外科専門医による治療を行なっております。どうぞ安心してお気軽にご相談ください。