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医療コラム
眼瞼下垂手術のダウンタイムを長引かせないための対策を解説|石神井公園駅前皮膚科|石神井公園|しみ・しわのお悩み

眼瞼下垂手術のダウンタイムを長引かせないための対策を解説

昨今眼瞼下垂手術を受ける人が多くなっており、社会医療診療行為別統計によると2020年は約1万人、2023年には約1万2000人の方が手術を受けています。

眼瞼下垂によって引き起こされる物の見えにくさ・頭痛・肩こりなどの症状は、手術をおこなうと解決しますが、手術後はダウンタイムがあります。

人によってはダウンタイムが長引き、日常生活に支障をきたす場合もあるでしょう。

この記事では眼瞼下垂手術のダウンタイム期間や術後に起こりやすい症状、ダウンタイムを長引かせないための対策を解説します。

眼瞼下垂手術のダウンタイムを詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

 

眼瞼下垂手術とは

眼瞼下垂手術とは

眼瞼下垂には、大きく分けて2つ原因があります。

1つ目はまぶたを持ち上げる筋肉が発達せず、筋肉組織に代わって硬く伸びづらい線維組織が多く混ざることによる、先天性眼瞼下垂です。

生まれつき両目に症状があると、症状はまぶたの異常のみですが、片目の眼瞼下垂だと弱視をともなう可能性があります。

弱視をともなうと手術を検討する必要がありますが、視機能が正常であれば幼児のうちから手術をする必要はありません。

2つ目は加齢やハードコンタクトレンズ、目の手術の影響による後天性眼瞼下垂です。

まぶたを持ち上げる筋肉の腱部分が弱くなったり、穴が開いたりして起こります。

眼瞼下垂の治療は、眉下を切開して余分な皮膚を切り取り、眉に合わせて細かく縫う方法(眉下切開法)、または上眼瞼挙筋と腱膜を縫い縮め、瞼板に縫合し固定する手術方法が一般的です。

他にも前頭筋と瞼板を吊り上げ材で固定する、吊り上げ式と呼ばれる方法があります。

 

眼瞼下垂手術のダウンタイムの期間

眼瞼下垂手術のダウンタイムの期間

眼瞼下垂手術は切開しない場合もありますが、一般的には切開をともないます。

ダウンタイムとは、手術後腫れや内出血などの症状が落ち着くまでの期間です。

眼瞼下垂手術のダウンタイムは、傷跡が落ち着くまで2週間から1ヵ月程度、傷が完全に治るまでには3ヵ月程度必要です。

特に切開した箇所は腫れが強く出やすく、術後1週間から2週間程度は腫れが続きます。

切開部分の痛みが強く出るのは手術日から3日程度、切開部分に内出血があると10日から2週間程度続きます。

切開部分の赤みは2週間から3週間程度でおさまるのが一般的です。

他にも手術中の出血が多かったり麻酔注射の針が血管に当たったりすると、内出血が見られる場合があります。

内出血は数日したら色が薄くなり、10日から2週間程度で目立たなくなるでしょう。

 

術後に起こりやすい症状

術後に起こりやすい症状

眼瞼下垂手術後は腫れや痛み、内出血の他に、以下の症状が出る場合があります。

  • ドライアイ
  • 目のごろつき
  • まぶたの違和感
  • 左右の目の開き具合に差が出る

術後の生活に支障が出るおそれもあるため、手術前にダウンタイムの症状を確認しておきましょう。

 

ドライアイ

眼瞼下垂手術後はまぶたの切開により目が開きやすく、目が乾き、涙が蒸発しやすくなります。

症状自体は1ヵ月から半年程度で改善しますが、日中は目が開きやすくなったせいで、手術前よりもまぶしく感じたり目ヤニがでたりします。

行動しづらいと感じたら処方された目薬を使用したり、サングラスをかけたりするなどの対策を取りましょう。

 

目のごろつき

眼瞼下垂手術では上眼瞼挙筋と腱膜を縫い縮め、瞼板に縫合し固定しますが、縫合に使う糸によって眼球の圧迫を感じる場合があります。

圧迫感による目のごろつきは1週間から2週間程度で気にならなくなります。

痛みや圧迫感がつらいときや長期間続く場合は医師に相談しましょう。

 

まぶたの違和感

眼瞼下垂手術はまぶたを切開し開きやすくしますが、術後はまぶたが閉じにくいと感じる場合があります。

特に術後は患部の腫れや痛みによって閉じにくさを感じる可能性が高く、睡眠中に目が乾くときは軟膏や目薬で対処します。

日中にまぶたが完全に閉じない、就寝中に目が少し開いてしまう原因はまぶたの裏で強く固定したためです。

明らかな過剰矯正の場合、再手術が必要です。

通常は術後1ヵ月程度で違和感はなくなりますが、長く続く場合は早めに医師へ相談してください。

 

左右の目の開き具合に差が出る

手術中に左右の目の開き具合を確認し、正常と判断されても術後に開き具合に差が出たり、三白眼になったりする方がいます。

術後すぐは目の腫れやむくみがあるため多少の差があっても、症状が落ち着くと差がなくなるでしょう。

通常3ヵ月から6ヵ月程度で大部分の開きの差は落ち着きますが、6ヵ月経っても差があると再手術をして修正する必要があります。

抜糸時に明らかな差があったり三角目になったりした場合も、術後2週間以内か半年後に再手術をおこないます。

 

眼瞼下垂手術後のダウンタイムの経過

眼瞼下垂手術後のダウンタイムの経過

眼瞼下垂手術後のダウンタイム中、症状はどのように治まっていくのでしょうか。

本章では手術直後から術後3ヵ月までの経過を順を追って解説します。

症状の治まり具合は人によって差がでるため、経過状態は術後に医師と確認してください。

 

手術直後

手術が終わった直後は、まぶたの上に縫いつけた糸が見え、患部あたりが赤くなったり腫れたりと内出血の症状が起こります。

痛みもありますが、処方される痛み止めを使用すればある程度痛みをコントロールできます。

痛み止めを使っても我慢できないときは医師に相談してください。

手術直後は腫れやむくみが出て患部が気になる方が多いですが、刺激すると治りが遅くなるため触らないようにしましょう。

 

手術翌日から1週間

患部の痛みは術後2から3日間がピークで、徐々に感じなくなります。

腫れも術後から1週間程度は強く出ますが、痛み同様に徐々に引いていきます。

術後は患部にガーゼを貼っていますが、傷口が落ち着いてくる2日目くらいでガーゼを外して洗顔ができるようになるでしょう。

病院によりますが、一般的に手術後5日から1週間程度で抜糸します。

糖尿病などの病気を患っている方や傷口の治りが遅い方は、抜糸が数日延期されます。

抜糸後は石鹸を使っての洗顔やアイメイクが可能ですが、最終的な判断は患部の状態を診て医師と相談してください。

抜糸後は傷口が化膿しないよう患部を清潔にし、抗生剤入りの軟膏を塗りましょう。

 

手術から1ヵ月

手術から1ヵ月経つと、腫れや内出血・赤みも良くなりますが人によっては腫れが続いていたり左右の見え方に差が出たりします。

1ヵ月経ってもあまりに左右の見え方に差があり、見えにくい状態が続く場合は検診時に医師に相談してください。

術後、まぶたの腫れが強く出ていると二重幅が広く見えますが、腫れが引き始めると徐々に幅も狭くなり1ヵ月経つと自然な二重になります。

 

手術から3ヵ月

術後3ヵ月経つと、腫れや内出血・赤みなどの症状はほとんど消えるでしょう。

人によっては3ヵ月経っても朝に目がむくんだり、腫れが残ったりする場合がありますが、半年ほどで症状はほぼ治まります。

まぶたの傷跡は腫れがあるとくぼみや色素沈着が見られますが、半年ほど経つとどちらの症状も落ち着き、傷跡は二重ラインと見分けがつかなくなります。

術後半年までは症状のあと戻りが起こる可能性があるため、定期的に病院へ行きましょう。

患部の状態によっては再手術をおこなう必要があり、術後も注意が必要です。

 

眼瞼下垂手術のダウンタイムが長引く原因

眼瞼下垂手術のダウンタイムが長引く原因

手術から1ヵ月ほど経つと術後の症状は落ち着いてきますが、1ヵ月経過しても症状が改善せず、以下のような症状が長引いてしまう方もいます。

  • 目元の腫れが引かない
  • 内出血がおさまらない

本章ではなぜ2つの症状が治まらないのか解説します。

 

手術後に切開した目元の腫れが引かない

眼瞼下垂手術はまぶたを切開しますが、まぶたは顔の中でも血管が多く集まっており腫れや赤み、内出血が起こりやすい箇所です。

手術中の止血がうまくできていなかったり手術中にまばたきを多くしてしまったりすると、出血量が増え、腫れが強く出て長引く可能性があります。

患部が気になって触ったり擦ったりしてしまった場合も、患部を刺激して炎症反応が出てしまい、ダウンタイムが長くなってしまうでしょう。

 

手術後の内出血がおさまらない

人によって差はありますが、術後にはまぶたの傷口が内出血する場合があります。

内出血が起こる原因は、手術中に切開した箇所にある細い血管を切ってしまい、血液が周囲の組織に漏れ出てしまうためです。

切開部位は縫合しますが、細い血管は切れたままで血が流れだし内出血を起こします。

患部の出血自体は手術直後から翌日がピークで、内出血は2週間から1ヵ月続く可能性があります。

内出血が続いていると患部の腫れやむくみも引きません。

結果としてダウンタイムが長引いてしまうでしょう。

 

ダウンタイムを長引かせないための対策

ダウンタイムを長引かせないための対策

眼瞼下垂手術をおこなうと程度の差はあれど、腫れや内出血の症状があらわれます。

さらに人によっては症状が改善せず、ダウンタイムが長引いてしまう人もいます。

ダウンタイムを長引かせないためには、以下の注意点に気をつけながら生活するようにしましょう。

  • 術後はできるだけ目を触らない
  • 手術直後の入浴や激しい運動は控える
  • コンタクトレンズの使用は控える
  • 傷口が治るまではアイメイクをしない

 

術後はできるだけ目を触らないように冷やす

手術当日はまぶたの腫れが出る前に患部を冷やしましょう。

腫れが出る前に患部を冷やすと炎症反応を抑えられますが、腫れが出てしまってから冷やすと効果が得られない可能性があります。

保冷剤などを直接患部にのせると凍傷になる危険性があるため、ガーゼやタオルに保冷剤を包みまぶたを冷やしましょう。

炎症が抑えられると腫れだけではなく、内出血の期間も短くすみます。

術後に腫れや痛みがあると触ってみたくなりますが、術後3日は直接患部を触らないように気をつけてください。

何度も触ってしまうと患部がケロイド状になり、切開した傷が崩れるおそれがあります。

 

手術直後の入浴や激しい運動は控える

手術直後の入浴は血圧が上がって血流がよくなり、患部の出血が止まらなくなってしまうため控えましょう。

術後に起こる目の腫れは炎症反応であり、腫れている箇所が熱い湯に当たると腫れが引きにくくなったり悪化したりしてしまいます。

術後3日程度は長風呂や熱い湯の使用は避け、ぬるめの湯を使って短時間でシャワーする程度にしておきましょう。

入浴と同様に激しい運動は血圧上昇により患部の出血が止まらなくなる危険性があるため、術後3日から1週間程度は控えてください。

術後の入浴や運動の開始時期は手術前後で医師に確認しておきましょう。

 

コンタクトレンズの使用を控える

コンタクトレンズは目に負担がかかる点と患部に触れてしまう点を考慮し、使用を控えましょう。

一般的には術後1週間程度経ったらコンタクトレンズの使用開始許可がおりるケースもありますが、使用開始時期は医師に確認をしてください。

コンタクトレンズの代わりにメガネを使用すると、患部に触れないだけではなく傷口や腫れている部分のカモフラージュにもなりおすすめです。

 

傷口が治るまではアイメイクをしない

アイメイクはコンタクトレンズ同様に患部を直接刺激してしまうおそれがあるため、術後は控えましょう。

傷口が治っていない段階でメイクをしてしまうと傷口に化粧品が入りこみ、色素沈着をおこす可能性があります。

メイクは抜糸完了後に可能になりますが、傷口の状態や腫れ具合によっては抜糸後もしばらくできない場合があり、医師に開始時期を確認してください。(眉下切開方は2日後くらいからメーク可能です)

アイメイクができない間はメガネを使用すると、カモフラージュできます。

 

眼瞼下垂手術後に日常生活に戻れるタイミングは?

眼瞼下垂手術後に日常生活に戻れるタイミングは?

術後1週間程度は腫れや赤みも強く出ており、患部を触ってしまうと感染症を起こす可能性があるため、可能であれば仕事は休みましょう。

激しく体を使う仕事でなければ、腫れや患部の状態が気にならない場合、術後の翌日から通勤や通学は可能です。

しかしコンタクトレンズやアイメイクはできません。

術後すぐに無理をして仕事をしてしまうと、無意識のうちに目を触り、患部の状態が悪化して結果的にダウンタイムが長引いてしまう可能性があります。

復帰時期は事前に医師と確認しておき、できるだけ患部を冷やし、安静に生活して早くよくなるように努めましょう。

 

まとめ

まとめ

眼瞼下垂手術は一般的には切開をともなう手術であり術後にダウンタイムが発生し、まぶたの腫れや赤み、内出血の症状があらわれます。

術後に患部を触ったり入浴したりするとダウンタイムが長引いてしまい、日常生活に支障をきたします。

禁止事項を守り、安静に過ごして少しでも早くダウンタイムが終わるように気をつけましょう。

石神井公園駅前皮フ科では形成外科専門医が眼瞼下垂の手術を担当します。

程度や原因を診て最適な方法で手術をおこなっているため、眼瞼下垂で悩んでいる方は一度相談してみてください。