ひどいニキビ跡を消す方法は?段階別対策やセルフケアのポイントを解説
- 2025年7月10日
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目次
ニキビの炎症によって肌がダメージを受けると、ニキビ跡ができてしまうことがあります。
ニキビ跡にはさまざまな種類があり、それぞれ原因や治療方法が異なる点に注意しなくてはいけません。
この記事では、ニキビ跡の種類や原因、治療方法について解説します。
ひどいニキビ跡を作らないための対策やニキビ跡を改善するセルフケアのポイントなどもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
ニキビ跡の種類と原因
ニキビ跡には以下のような種類があります。
- 赤いニキビ跡
- 茶色いニキビ跡
- しこりのあるニキビ跡
- 凹み・クレーターのニキビ跡
ここでは上記4種類のニキビ跡のそれぞれの特徴と原因について解説します。
赤いニキビ跡
赤いニキビ跡は、毛穴でアクネ菌が増殖し炎症を起こしてできます。
4種類のニキビ跡の中で特に頻度の高い種類となっており、医学用語で『炎症後紅斑』と呼ばれるものです。
毛穴で炎症が悪化すると、炎症が引いた後も肌にしばらく赤みが残ってしまいます。
通常はニキビができて炎症が起きても、症状が軽ければ時間の経過とともに元の肌の色へ戻っていきます。
しかし、炎症による肌へのダメージが大きくなると、赤みのあるニキビ跡ができやすくなってしまうのです。
また肌の上から血管の色が透けて見える赤いニキビ跡が生じることもあります。
これは血管が拡張することによって起こるもので、毛穴の炎症が悪化したり何度も炎症を繰り返したりする場合に起こりやすいです。
茶色いニキビ跡
茶色いニキビ跡は、ニキビができた際にメラニン色素が大量に作られることが原因で生じるものです。
医学用語で『炎症後色素沈着』と呼ばれるもので、見た目はシミに似ていますが色素沈着が起こるメカニズムが異なります。
ニキビができて炎症が起こると、メラニンを生み出すメラノサイトが活性化し、メラニンが過剰に生成されます。
通常、メラニンはターンオーバーによって体外に排出されますが、炎症がひどく皮膚組織がこわれて色素が深く落ちてしますとターンオーバーで排出できずに色素沈着が残り、茶色いニキビ跡になります。
しこりのあるニキビ跡
しこりのあるニキビ跡は、ニキビが悪化した後にその部分が硬く盛り上がった状態になったものです。
ニキビの炎症が悪化して毛穴の構造が破壊されると、その組織を再生するために肌は新しい細胞を生成します。
しかしこの過程で肌細胞が過剰に作られてしまうことがあり、これがニキビ跡のしこりの原因となるのです。
しこりのあるニキビ跡には以下のような種類があります。
- 硬いしこり:コラーゲンが過剰に蓄積している状態
- 赤みを帯びたしこり:炎症が続いている状態
- 陥没したしこり:皮膚組織が失われた状態
またニキビ跡のしこりと似たような症状として、『粉瘤』が挙げられます。
粉瘤は角質や皮脂などの老廃物が皮膚の下に袋状に溜まってできる腫瘍のことで、しこりのあるニキビ跡とは原因や治療法が異なるため注意が必要です。
凹み・クレーターのニキビ跡
凹みやクレーターのニキビ跡は、医学用語で『萎縮性瘢痕(いしゅくせいはんこん)』や『陥没性瘢痕(かんぼつせいはんこん)』と呼ばれるものです。
皮膚は大きく分けて表皮、真皮、皮下組織の3層ありますが、凹み・クレーターのニキビ跡は真皮層まで炎症が達することによりできます。
強い炎症によって皮膚が破壊されると、皮膚の修復が間に合わずクレーター状のニキビ跡ができてしまうのです。
またそのほかの原因としては、ニキビをつぶしたり絞ったりすることが挙げられます。
ニキビをつぶすと雑菌が入り込んで炎症が悪化する恐れがあるだけでなく、つぶした際にできた傷がそのままニキビ跡として残ってしまう恐れがあるため、絶対にやめましょう。
ひどいニキビ跡を作らないための段階別対策
ニキビは白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビの順に進行していきます。
ひどいニキビ跡を作らないためには、ニキビの段階に適した対策を行うことが大切です。
ここでは段階別対策について解説するため、ぜひ参考にしてください。
白ニキビ
白ニキビは塞がった毛穴に皮脂が溜まった状態で、この段階ではまだ炎症が起きていません。
医学用語では『閉鎖面皰(へいさめんぽう)』と呼ばれています。
白ニキビの段階で治すことができればニキビ跡になる心配はないため、なるべくこの段階で適切な治療を行うことが大切です。
白ニキビの具体的な対策方法としては、以下のようなものが挙げられます。
- 肌を清潔に保つ(清潔なタオルを使用する、洗顔前は手を清潔にするなど)
- 皮膚への刺激を避ける。髪の毛が当たらないようにする。
- 自分の肌に合った化粧品を使う
ニキビを改善するためには、生活習慣や普段使っている化粧品などを見直すことが大切です。
「最近化粧品を変えてからニキビができてしまった」という場合、化粧品が肌に合っていない可能性があるため、ほかの化粧品に変えてみましょう。
黒ニキビ
黒ニキビは白ニキビが進行し、毛穴に詰まった皮脂が酸化することで黒っぽく色が変化した状態です。
医学用語では『解放面皰(かいほうめんぽう)』と呼ばれています。
黒ニキビも白ニキビと同様にまだ炎症が起きていない状態のため、症状が進行してしまう前に治療できればニキビ跡になるリスクは低いです。
黒ニキビの間違ったセルフケアとして多いのが、市販の毛穴ケアパックを使用してしまうケースです。
毛穴パックを使用すると肌にダメージを与えてしまうだけでなく、毛穴開きを引き起こす恐れもあります。黒ニキビに毛穴ケア用品を安易に使わないようにしましょう。
対策方法としては、白ニキビと同じように生活習慣や化粧品を見直すことが挙げられます。
赤ニキビ
赤ニキビは毛穴に詰まった角質や皮脂が原因でアクネ菌が増殖し、炎症が起きた状態です。
この状態まで進行してしまうとニキビ跡ができるリスクがあるだけでなく、治るまでに時間がかかります。
ニキビ跡を作らないためには、なるべく早く炎症を抑えることが大切です。
ニキビを触ったり刺激を与えたりすると、症状が悪化する恐れがあるため注意しましょう。
赤ニキビまで進行してしまった場合は、セルフケアのみで改善しようとするのではなく、クリニックを受診して適切なニキビ治療を受けることをおすすめします。
黄ニキビ
黄ニキビは赤ニキビからさらに症状が進行し、毛穴の中で膿が生じてしまっている状態です。
この状態まで進行すると、茶色いニキビ跡や凹み・クレーター状のニキビ跡ができるリスクが高くなります。
黄ニキビも赤ニキビと同様、炎症や膿を抑えることが大切です。
セルフケアで症状が改善されてもニキビ跡ができるリスクが高いため、なるべく早めにクリニックを受診して治療を受けましょう。
ひどいニキビ跡を自力で治すのは難しい?
赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡はセルフケアで改善する場合がありますが、クレーターやしこりなどのひどいニキビ跡の場合は自力で治すのは難しいです。
ニキビ跡の状態 | 自力で治せるか | セルフケア方法 |
---|---|---|
赤いニキビ跡 | 治るが時間がかかる | ・ターンオーバーを整える
・紫外線対策を徹底する |
茶色いニキビ跡 | 治せる可能性がある | ・ターンオーバーを整える
・バランスの良い食事をとる ・適切なスキンケアを心がける |
しこりのあるニキビ跡 | 難しい | クリニックでの治療が必要 |
凹み・クレーターのニキビ跡 | 難しい | クリニックでの治療が必要 |
しこりのあるニキビ跡や凹み・クレーターのニキビ跡をきれいに治し、これ以上ニキビ跡を増やさないためにも、なるべく早めにクリニックを受診して治療を受けましょう。
クリニックでのニキビ跡の治療方法
クリニックでのニキビ跡の治療方法は以下の通りです。
- ダーマペン
- フォトフェイシャル
- ポテンツァ
- フラクショナルCO2レーザー
- ケミカルピーリング
- イオン導入
ここでは上記6つの治療方法についてそれぞれ解説します。
ダーマペン
ダーマペンは肌に微細な針を刺して一時的に極小の穴を開け、肌再生に必要なコラーゲンやエラスチンの生成を促す治療方法です。
これにより肌再生が促進され、乱れたターンオーバーが改善される効果が期待できます。
またダーマペンはただ肌に小さな穴を開けるだけでなく、肌悩みに合った美容成分を注入することも可能です。
これによってさらなる肌質改善効果が期待できます。
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルは顔全体にIPLという特殊な波長の光を照射することで、さまざまな肌悩みを改善する治療方法です。
IPLを肌に照射するとコラーゲンの生成が促され、ターンオーバーの改善にも有効です。また、赤いにきび後を早く軽快させることができます。
ニキビ跡だけでなく、シミやそばかす、くすみ、赤ら顔、毛穴開きなどにも効果が期待できます。
ポテンツァ
ポテンツァはマイクロニードルと呼ばれる極細の針を刺して肌に微細な穴を開け、肌本来の自然治癒力で肌の再生を促す治療方法です。ニキビ跡の凹みに効果的です。
また肌に刺した針先からRF(高周波)を照射することで、コラーゲンの生成を促す効果があるのも特徴となっています。
この高周波による止血作用があるため、針を刺すほかの治療方法と比べて痛みやダウンタイムが少ないメリットがあります。
フラクショナルCO2レーザー
フラクショナルCO2レーザーは、レーザーによってメラニンを破壊したりコラーゲン生成を促したりする効果が期待できる治療方法です。
凹み・クレーター状のニキビ跡やしこりのあるニキビ跡、さらには毛穴開きや小じわといったさまざまな肌悩みに対応できます。
出力の強さを自由に調整できるため、患者さん一人ひとりの症状に合った治療が可能です。
イオン導入
イオン導入は肌に有効成分を塗布したあと、その上から微弱な電流を流すことで有効成分をより奥深くまで浸透させる治療方法です。赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡に向いています。
肌にはバリアゾーンと呼ばれるバリア機能を持つ層があるため、有効成分をただ塗布するだけでは思うような効果が得られない場合があります。
しかしイオン導入で微弱な電流を流すことで、有効成分がバリアゾーンを突き抜け、肌の奥深くまで浸透しやすくなるのです。
イオン導入に使用できる有効成分にはさまざまな種類があるため、自分の肌悩みに適したものを選ぶことが大切です。
またメソアクティスというエレクトロポレーション(マイクロポレーション)による導入はイオン導入の70倍の効果があると言われていて、より効果的です。
ニキビ跡を改善するセルフケアのポイント
ニキビ跡を改善するセルフケアのポイントは以下の通りです。
- 紫外線対策・保湿ケアを徹底する
- 刺激を避けるなど生活習慣を改善する
ここでは上記2つのポイントについてそれぞれ解説します。
紫外線対策・保湿ケアを徹底する
ニキビ跡を改善するためには、紫外線対策や保湿ケアを徹底することが大切です。
紫外線はニキビの症状を悪化させたりニキビ跡の原因になったりする恐れがあるため、以下のような対策を行いましょう。
- こまめに日焼け止めを塗る
- 日傘や帽子を使用する
- UVカット機能のある衣服を着用する
- 紫外線の強い時間帯の外出を避ける
- なるべく日陰を歩く
また肌が乾燥してしまうとバリア機能が低下し、ニキビやニキビ跡の症状が悪化する原因となります。
普段よりも保湿ケアを徹底し、肌を乾燥させないようにしましょう。油分を避けすぎるのもよくないので、毛穴を詰まらせないノンコメドジェニックと記載された乳液やクリームを使うことも大切です。
具体的な保湿ケアのポイントとしては、洗顔後にすぐに保湿すること、自分の肌に合った保湿ケアアイテムを使うことなどが挙げられます。
生活習慣を改善する
ニキビやニキビ跡が悪化する原因として、刺激とターンオーバーの乱れが挙げられます。
顔を擦ったり、前髪で隠したりなどの刺激は避けるようにしましょう。
ターンオーバーを整えるためには、生活習慣を改善することが大切です。
- バランスの良い食事を摂る
- 質の良い睡眠をとる
- ホルモンバランスを整える
- 適度に運動する
上記のポイントを参考に、一度生活習慣を見直してみましょう。
またストレスも、ターンオーバーを乱したり肌のバリア機能を低下させたりする原因となります。
日ごろからストレスを感じやすい環境にある方やストレスをため込みやすい方は、適度にストレスを発散するようにしてみてください。
ひどいニキビ跡にお悩みの方は石神井公園駅前皮膚科にご相談を
ひどいニキビ跡は自力で治すのは難しいため、早めにクリニックを受診して適切な治療を受ける必要があります。
石神井公園駅前皮膚科では、以下のような治療方法によるニキビ跡治療に対応しています。
- ケミカルピーリング(サリチル酸マグロゴールピーリング)
- フォトフェイシャル・レーザーフェイシャル
- イオン導入・エレクトロポレーション(メソアクティス)
- ダーマペン
- ポテンツァ など
肌タイプやニキビ跡の状態に適した治療方法を提案しているため、ひどいニキビ跡にお悩みの方はぜひ当院まで気軽にご相談ください。
まとめ
ニキビ跡には赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡、しこりのあるニキビ跡、凹み・クレーター状のニキビ跡などがあります。
この中でセルフケアで治る可能性があるのは、赤いニキビ跡や茶色いニキビ跡です。
強い炎症によって起こるしこりのあるニキビ跡や凹み・クレーター状のニキビ跡は自力で治すのが難しいため、クリニックでの治療が必要となります。
ひどいニキビ跡にお悩みの方は、ぜひ一度石神井公園駅前皮膚科まで気軽にご相談ください。