ホクロができる理由は?発生を予防する方法や除去方法を解説
- 2025年7月10日
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目次
ホクロは生まれつきあるものだけでなく、さまざまな要因によって後天的に発生することもあります。自然に消滅することはないため、一度できてしまったら病院での除去治療が必要です。
またホクロができる理由について知っていれば、ホクロの発生を予防することも可能となるでしょう。
この記事では、ホクロができる理由について詳しく解説します。
ホクロの発生を予防する方法や病院での除去方法もまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
ホクロができる理由
ホクロができる理由は主に3つあります。
- 紫外線
- ホルモンバランスの乱れ
- 体質(遺伝)
ここでは上記3つの理由についてそれぞれ解説します。
紫外線
ホクロができる理由として、紫外線を多く浴びることも挙げられます。
紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化し、メラニン色素が生成されやすくなるためです。
メラニン色素はシミの原因にもなるため、紫外線を浴び続けているとホクロだけでなく、シミもできやすくなります。
外での仕事が多い方や肌の露出が多い服を好む方、アウトドアが好きな方などは注意が必要です。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れもホクロができる理由の一つです。
ホルモンバランスが乱れるタイミングは生理前、妊娠、出産時が挙げられ、このタイミングで女性ホルモンのプロゲステロンの分泌量が多くなります。
プロゲステロンが増えるとメラニンの生成量も増えるため、シミやホクロができやすくなってしまうのです。
また上記のようなタイミングのみでなく、ストレスや体調不良などによってホルモンバランスが乱れることもあるため、ストレスをため込みがちな方や体調を崩しやすい方は特に注意が必要でしょう。
体質(遺伝)
ホクロができる理由として、体質が関係している可能性も考えられます。
両親の体にホクロが多い場合、子どももホクロができやすい体質になる可能性があります。
ただしホクロと遺伝の関係性については未だはっきりと分かっていません。
急にできたホクロは病気?
急にホクロができることがありますが、すべてが病気というわけではありません。
一般的なホクロは良性腫瘍のため、過度に心配する必要はないでしょう。
しかしホクロには良性のものと悪性のものがあり、以下のような特徴がある場合は悪性のホクロの可能性が高いため注意が必要です。
- 形がいびつ
- 境界がぼんやりしている
- 色ムラがある
- サイズが大きい
- サイズに変化がある
- 痛みや出血がある
一般の人だと見た目だけでは判別がつかないこともあるため、不安な場合はなるべく早めに医療機関を受診しましょう。
ホクロは良性と悪性の2種類ある
ホクロには良性と悪性の2種類あり、基本的に良性のホクロは健康上に悪影響がないため治療の必要がありません。
しかし悪性のホクロは、周囲の健康な細胞を破壊したりほかの部位に転移したりすることがあるため、なるべく早めの治療が必要となります。
ここでは良性のホクロと悪性のホクロについてそれぞれ解説します。
良性のホクロ
良性のホクロは以下のような特徴を持ちます。
- 形が左右対称
- 色が均一
- 直径6mm未満
- 毛が生えていることがある
またホクロには先天性のものと後天性のものがありますが、後天性のホクロはアメリカの皮膚医学で病理学者のAckermanが提唱した4つの分類に分けることが可能です。
ミーシャー母斑
ミーシャー母斑は主に顔や頭にできやすく、半球型に膨らんだホクロが分類されます。
若いときに発生することが多く、また毛が生えていることもあります。
肌の色とほとんど同じ色調になることもあり、あまり目立たないケースも少なくありません。
ウンナ母斑
ウンナ母斑は主に胸・お腹・背中にできやすく、半球型または楕円型で表面が凸凹としたホクロが分類されます。
表皮と真皮の接合部分または真皮内に発生することが多い点が特徴です。
クラーク母斑
クラーク母斑は手足を含めて全身に現れやすく、薄く楕円形で平らなホクロが分類されます。
直径は5~12mm程度とさまざまなサイズがあり、母斑細胞が発生する深さやホクロの輪郭、境界線なども曖昧な点が特徴です。
スピッツ母斑
スピッツ母斑はクラーク母斑と同様に全身に現れやすく、幼児期にできることが多いものです。
急速に大きくなることや赤色を含む場合があることなどが特徴で、基本的には良性のホクロのため、ほかの部位に転移する心配はありません。
しかし悪性のホクロの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)との判別が難しく、悪性なのにスピッツ母斑と誤って判断されてしまうこともあります。
病院で行う専門的な検査ならそうしたリスクがほとんどないため、不安な方は早めに医療機関を受診しましょう。
悪性のホクロ
悪性のホクロにはさまざまな種類がありますが、代表的なものとして『悪性黒色腫(メラノーマ)』や『基底細胞がん』が挙げられます。
これらは皮膚がんの一種で、放置しているとほかの部位に転移する恐れがあるだけでなく、命にも関わるものです。
ここでは上記2つの悪性のホクロについてそれぞれ解説します。
悪性黒色腫(メラノーマ)
悪性黒色腫(メラノーマ)は、ホクロとよく間違われやすい皮膚がんの一種です。
手のひらや足の裏、手の指、足の指といった四肢の末端部分に生じやすい傾向にあり、見た目の特徴としては以下のようなものが挙げられます。
- 形がいびつ
- ホクロと肌の境界線がにじんでいる
- 色ムラがある
- 直径6mm以上
良性のホクロの場合は毛が生えていることがありますが、悪性黒色腫の場合は細胞が破壊されるため、毛が生えていないことが多いです。
また全身に転移しやすいため、なるべく早めの治療が肝心となります。
基底細胞がん
基底細胞がんは、表皮の一番下にある基底層に発生する皮膚がんの一種です。
顔の鼻やおでこ、まぶたといった紫外線の当たりやすい部分に生じやすい傾向があります。
最初は小さな皮膚の盛り上がりがあり、進行すると少しずつ大きくなって中心部分に潰瘍が生じることがあります。
転移することはありませんが、健康的な細胞を破壊して広がっていくため早めの治療が必要です。
ホクロを予防する生活習慣のポイント
ホクロを予防する生活習慣のポイントは以下の2つです。
- 紫外線対策を徹底する
- 生活習慣を改善する
ここでは上記2つのポイントについて解説します。
紫外線対策を徹底する
紫外線はメラニン色素の生成を促進する原因となるため、ホクロを予防するためには紫外線対策を徹底することが大切です。
具体的な紫外線対策としては以下のようなものが挙げられます。
- 日焼け止めをこまめに塗る
- 日傘やサングラスを使用する
- UVカット機能のある衣服を着用する
- 紫外線の強い時間帯の外出を避ける
- なるべく日陰を歩く
天気の悪い日や屋内にいても紫外線の影響を受けるため、毎日屋内・屋外を問わずこまめに日焼け止めを塗るようにしましょう。
また紫外線の強い時間帯の外出を避ける、なるべく日陰を歩くなど、日ごろから紫外線を意識して過ごすことも大切です。
生活習慣を改善する
ホクロは生活習慣の乱れによってできることもあるため、一度自分の生活習慣を見直してみましょう。
ホクロ予防に効果的な生活習慣は以下の通りです。
- 栄養バランスの整った食事を摂る
- 質の良い睡眠をとる
- 適度に運動する
- ストレスを発散する
体をしっかり休ませることはもちろんのこと、適度に運動したりストレスを発散したりすることも大切です。
これらの生活習慣を取り入れることでホルモンバランスの乱れやターンオーバーが改善され、ホクロの予防につながります。
ホクロは自然には消えない!皮膚科での除去方法
ホクロは自然に消えることがないため、気になる場合は皮膚科で除去治療を受ける必要があります。
皮膚科で行っているホクロの除去治療は以下の通りです。
- レーザー治療
- 切開縫合法
- くりぬき法
ここでは上記3つの方法についてそれぞれ解説します。
レーザー治療
炭酸ガスレーザー治療は皮膚科でのホクロ除去治療の中でも特に一般的なものです。
レーザーをホクロの細胞組織にピンポイントで照射するため、肌への痛みやダメージを抑えやすい点が大きなメリットといえるでしょう。
ただしほかの方法と違って再発リスクが高いこと、悪性のホクロには適用できないことなどがデメリットとなります。
切開縫合法
切開縫合法はメスでホクロを除去した後、傷口を縫合する治療方法です。
大きなホクロや悪性のホクロにも適応できる点が大きなメリットです。
くりぬき法
くりぬき法は円筒形のメスでくり抜くようにしてホクロを除去する方法です。
根っこの深いホクロに適した治療方法で、1cm未満のホクロの場合は縫合する必要がないため、肌への負担が少ない特徴があります。
ただしくり抜き法は高度な技術を要する治療方法のため、未熟な医師が施術を行うと傷跡がへこんだりケロイド状になったりしてしまうことがある点に注意が必要です。
保険適用でホクロ治療ができるケースも
ホクロは生活に支障をきたしている場合のみ、保険適用で治療することが可能です。
健康に害のある悪性腫瘍の可能性がある場合はもちろんですが、以下のように生活に悪影響が及んでいる場合も保険適用となります。
- 洗顔時にひっかかる
- ひげを剃るときに引っかかって出血する
- まぶたにあって視界を遮っている
上記のようになんらかの機能的問題がある場合は、悪性腫瘍でなくても保険が適用される可能性があるため、まずは一度医療機関を受診して相談してみましょう。
まとめ
ホクロができる主な理由として、肌への刺激や紫外線、ホルモンバランスの乱れ、生活習慣、体質などが挙げられます。
これらの理由を踏まえると、ホクロを増やさないためには紫外線対策を徹底したり生活習慣を改善したりすることが大切です。
またホクロは自然治癒することがないため、除去したい場合は医療機関での治療が必要となります。
石神井公園駅前皮膚科では、ホクロの除去治療に対応しています。
手術、炭酸ガスレーザー、Qスイッチレーザーの3つの治療方法で対応しており、患者さん一人ひとりにあった治療方法を提案可能です。
ホクロにお悩みの方はぜひ一度当院まで気軽にご相談ください。