シミ
- 2019年2月14日
- 美容皮膚科
シミには様々な種類があり、ほとんどの方が数種絵類のしみが混在した状態で見られます。しみの種類により適した治療法が異なります。
ダーモスコピーを使って、色の濃淡、形やしみの深さ、平坦か盛り上がっているかなどを見るとともに、シミの場所、分布や左右対称かどうか、何歳からあるかなどをから総合的に判断します。
シミの種類
1 老人性色素斑(日光黒子)
紫外線の影響によりできる一般的なシミです。
境界がはっきりしたシミで頬からこめかみにできることが多いです。20代からみられます。
フォトフェイシャルやQスイッチレーザーで薄くすることができますが再発することもあります。
2 脂漏性角化症
わずかに盛り上がって表面が少しガサガサしたシミです。
良性腫瘍の一つでゆっくり大きくなったり盛り上がってくることがあります。かゆみを伴う場合もあります。
炭酸ガスレーザーで削り取ります。
3 雀卵斑(そばかす)
学童期から見られる小さな多数のしみです。鼻と両頬に見られることが多く、出産後に濃くなる方もいらっしゃいます。フォトフェイシャルが良い適応です。
ほかに、一度ですべての雀卵斑をとるファストクリア施術もあります。
4 遅発性両側性太田母斑(ADM)
肌の深いところ(真皮)に通常はないメラニン細胞が存在するもので、シミに見えますが、「青あざ」の一種です。
多くは20歳代から出現します。頬ぼねの高い位置に左右対称性にあらわれることが多く、軽症の場合は、シミ・ソバカスとして治療されていることがあります。
光治療(IPL)治療の何回もをうけているのに、いっこうに消えないシミは遅発性両側性太田母斑の可能性があります。
ソバカスがではじめる学童時にはなく、20歳前後になって、頬部のみにでてきたソバカスは遅発性両側性太田母斑のことがあります。やや灰色がかった色調です。
Qスイッチレーザーの適応です。
5 肝斑
30~40歳以上の女性に多くみられるシミです。
ぼんやりした色のシミで頬骨の上に多く見られます。他のシミと混在している場合も多いです。
左右対称性にあるのが特徴です。
額、口周囲にあることもあります。女性で鼻下に”ひげ”のようにある色素沈着も肝斑です。
ホルモンバランスの乱れ、ピルの内服、紫外線、ストレスが悪化の原因となります。
マッサージや洗顔、お化粧の際に擦っていると表皮と真皮の境界部に炎症がおこり、肝斑が濃くなっていることがあります。洗顔やタオルで拭く際にこすらない様にしましょう。
フォトフェイシャルでは特殊な波長での治療が必要です。一般的なシミの波長で行うと逆に濃くなることがあります。Qスイッチレーザーも適しません。
レーザートーニングが効くこともありますが、白斑を生じる可能性もあり注意が必要です。
完全に治ってしまうことは少なく、マイルドな副作用の少ない治療法で上手に抑えていくことをお勧めします。
トラネキサム酸やビタミンCなどの内服のほかエレクトロポレーションでこれらの有効成分を皮膚に直接導入すると効果的です。
また皮膚のコンディションが悪いとなかなかよくなりません。皮膚の状態を良くするスキンケアや、深部から改善するテノールの併用も有効です。
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