傷跡をきれいに
- 2021年9月15日
- ブログ
ホクロや粉瘤、脂肪腫など皮膚科で手術をするとき、傷跡をきれいにしたいと思いますよね。
その為にできることをまとめてみました。
まず、医療者側である私達にできること、
手術の傷跡ができるだけ小さくなるような、目立たなくなるような方法を選ぶこと。
これは当然のことです。患者様の考えていらっしゃる方法が必ずしもベストな方法とは限りません。例えばホクロをとるとき、レーザーを使う方がきれいと考えられ、希望されることが多いですが、大きさによってはむしろメスなどで切除し縫合する方が目立たない場合もあります。また、一度に全部取らず、2回に分けた方がいい場合もあります。
切除する場合も、皮膚の内側だけ縫って表面は専用の特殊テープで留め、縫跡を見えなくする方法もあります。(部位や大きさによっては適応できないこともあります)。
ですから方法については医師と十分相談させてください。
次に、患者様に手術後にやっていただきたいこと。まず、術後は指示に従ってきれいに洗ってください。細菌感染させないことはとても重要です。そして乾かさないように厚めにガーゼを当てたりお薬をたっぷり塗ったり、キズパワーパッドのような湿潤環境を保てるもので覆ってください(病院の指示に従ってください)。
抜糸後、あるいは上皮化(皮膚が出来上がること)した後には、瘢痕を目立たなくさせるためには湿潤環境を作ったほうが良いです。また盛り上がってこないようにテープを貼ったり、シリコンジェルなどをぬっておくことが大切です。透明の目立たないタイプもありますからご希望の際はご相談ください。紫外線による日焼けも防ぎましょう。
漢方薬など内服薬を服用するのも一つです。
傷跡は体質はもちろんですが、その部位によってもきれいに目立たなくなるか、肥厚性瘢痕やケロイドのように盛り上が易さが決まってきます。
少しでも目立たなくなるよう、力を合わせて頑張りましょう。