光老化をご存知ですか?
- 2019年8月28日
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夏も終わりが近づいてきましたね。この夏、たくさん紫外線を浴びた方もいらっしゃると思います。
紫外線は骨を作るのに必要なビタミンDの産生に重要ですが、一方で光老化といってシミやしわの原因になります。
光老化とは、日光を長期間にわたり浴び続けることによってひき起こされる肌のしみ、しわ、たるみなどの皮膚の変化のことです。光老化は加齢による老化とは異なり、紫外線を浴びた時間と強さに比例するとされます。
紫外線は波長によってUVB、UVA、可視光線、赤外線などに分けられます。
波長の短いUVBは皮膚の表面近くに影響を与えるのでシミの原因になります。
一方で波長の長いUVAや近赤外線はより肌の奥深くにまで入り込んでくるという特性があり、真皮の膠原線維(コラーゲン)や弾性線維(エラスチン)を変性させてシワやたるみの原因になります。
写真の男性はトラックドライバーで28年間窓側(左)から紫外線を浴び続けた結果、左だけ老化が進んでいます。
日焼け止めにはUVBのブロックする効果の指標であるSPF値だけでなく、UVAを防ぐ指標のPA値もしっかり確認しましょう。
さて、光老化を防ぐには日焼け止めばかりではなく、ビタミンA誘導体(トレチノイン、レチノールなど)が非常に有効です。若い時に日焼けしてしまった方も諦めるのはまだ早いです!
トレチノインなどは、表皮の深い層にあるメラニン色素を外に出してしまう働きを持っていてこれによりシミを薄くしていきます。
また表皮ではヒアルロン酸などを増やし、真皮での血管新生や線維芽細胞によるコラーゲン産生をも促進し、「皮膚のハリ」を取り戻させる働きがあるとされます。さらに紫外線によるダメージを防ぐ効果もわかっています。
ビタミンA誘導体にはA反応と言われる、皮膚の赤みなどの副反応もあります。またしみに対して使う場合とシワはハリの改善目的では濃度や誘導体の種類も変える必要があります。診察を受け十分説明を聞いてからご使用下さい。
某大手化粧品会社のシワ対策の美容液よりも高濃度、高用量でコスパに優れた化粧品もありますので日々のスキンケアに取り入れるのもオススメです。