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医療コラム
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尋常性乾癬や掌蹠膿疱症などの皮膚病が高脂肪食で悪化!

先週末は名古屋で皮膚科学会の総会が行われました。最新の医学の進歩に触れ、学ぶ貴重な機会です。私も土曜日の診療終了後から日曜日に参加しました。

 

今回の学会で印象に残ったものの一つに、尋常性乾癬や掌蹠膿疱症などの皮膚疾患が高脂肪食で悪化する仕組みを研究した発表がありました。

専門的なことは割愛しますが、高脂肪食を食べて体の中で代謝された産物が皮膚での炎症に関与しているそうです。

大昔には乾癬は贅沢病と言われたそうで、豪華な食事をする貴族などに多い病気だったとか。

これらの疾患に限りませんが、分子生物学的にも高脂肪食は良くないということがわかってきました。

高脂肪食は絶対ダメというのではなく、毎日、ほんの少しだけでも心がけていただくといいと思います。

 

余談ですが乾癬や掌蹠膿疱症に有効な紫外線療法(エキシマライトなど)の発癌性に関する追跡調査の結果も示されていました。治療レベルで発癌性を示す結果はなく、回数制限は必要ないとのことでした。

これらの慢性疾患ではローテーションセラピーが提唱されてきました。一つの治療法に限るのではなく、一定期間ごとに、内服薬、外用薬、紫外線療法、という様に治療方法を変えることによってそれぞれの副作用を軽減しようという考え方です。

この方針に変わりがなくても発癌性の心配が少ないことは嬉しい知らせだと思います。