赤いほくろ(老人性血管腫)の原因と治療法│放置しても大丈夫?自分で除去できる?
- 2024年6月13日
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「急に赤いほくろのようなものがポツポツと出てきた」
「何かの病気だったらどうしよう……」
「すぐに治療した方がいいの?」
急に赤いほくろのようなできものが身体に出始めて困っている方はいませんか?
顔や首元、腕など露出する機会が多い部位にできると、人の目が気になる場合もあるでしょう。
本記事では、赤いほくろ(老人性血管腫)について原因や治療法を解説します。
すぐに治療した方が良いのか、また自分で除去することはできるのかといった疑問についてもお答えしていますので、ぜひ参考にしてください。
老人性血管腫(赤ほくろ・チェリースポット)とは
老人性血管腫とは、毛細血管が拡張・増殖することによってできる良性の腫瘍です。
赤いほくろやニキビのような見た目をしているため「赤ほくろ」「チェリースポット」とも呼ばれています。
大きさは1~5mm程度で、ほくろと同じように全身のさまざまな場所にできるのが特徴です。
加齢とともに現れ始めることが多いため「老人性」と付いていますが、実際は20~30代ごろから症状が出始める方もいます。
老人性血管腫ができる原因・増える原因
現在、老人性血管腫ができる原因については、はっきりとわかってないのが現状です。
ただし、発症した方の特徴から、老人性血管腫は次のような原因によって起こるとされています。
- 加齢
- 紫外線
- 摩擦
- 遺伝
- 生活習慣の乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
老人性血管腫ができる原因としてよくいわれるのが加齢です。
しかし、若い人にもできることから、遺伝や生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れも影響しているといわれています。
肌が白い方や、日焼けしている方に起こることもあるため、紫外線が原因になる場合もあるようです。
また、太陽の光が当たりづらい背中や腹部にも老人性血管腫が見られることから、衣類などによる摩擦が原因となっている可能性もあります。
老人性血管腫は放置しても大丈夫?
「老人性血管腫は病気?」「放置しても大丈夫?」と不安に思う方もいるでしょう。
老人性血管腫ができたからといって身体に何らかの影響があるわけではないため、基本的には放置しておいて問題ありません。
しかし、赤黒い色をしていたり、強い痛みやかゆみを感じたりする場合、悪性の腫瘍である可能性があります。
少しでも違和感があれば放置せず、すぐに病院を受診するようにしましょう。
症状がなければ除去しなくても問題はない
先ほどもお伝えしたように、症状がなければ老人性血管腫を除去する必要はありません。
しかし、老人性血管腫が自然に消えることはないため、見た目が気になる場合はレーザーなどの治療を行う必要があるでしょう。
病院を受診するのではなく、自分で老人性血管腫を除去するのはおすすめしません。
自分で除去しようとした場合、出血が止まらなくなったり、傷口から感染したりする可能性があるためです。
老人性血管腫を除去したいと考えている方は、必ず病院で治療を受けるようにしましょう。
老人性血管腫の治療方法
老人性血管腫の治療方法は、主に次の5つです。
- 炭酸ガスレーザー
- 色素レーザー
- フォトフェイシャル
- 切除術
- 凍結療法
ここでは、各治療法について治療の期間や、回数の目安を解説します。
副作用やリスク、ダウンタイムについても解説しているため、老人性血管腫の治療を検討している方は参考にしてみてください。
炭酸ガスレーザー
炭酸ガスレーザーは、炭酸ガスを放出するレーザーによって患部を除去する治療法です。
炭酸ガスによって皮膚の細胞の水分を蒸発させながら老人性血管腫を除去できるため、施術時の出血を抑えられます。
また、レーザーの照射時間は15~30秒程度となっており、早く治療が終わるのも特徴のひとつです。
石神井公園駅前皮フ科では、以下の料金で炭酸ガスレーザーの治療を行っています。
いぼの大きさ | 料金 |
---|---|
5mmまで | 7,700円 |
6mm~1cmまで | 11,000円 |
(※1cm以上は5mm単位で5,500円追加)
半年以内に治療した老人性血管腫が再発した場合、無料で再施術を行う「半年保障」も付いているため、お気軽にご相談ください。
治療期間・回数の目安
炭酸ガスレーザーの治療は通常1回で終わりますが、まれに再発しますのでその際は焼灼することもあります。
また、老人性血管腫の場所や状態によっては手術になる可能性もあります。
副作用・リスク・ダウンタイム
炭酸ガスレーザーによる副作用やリスクは、次のとおりです。
- 赤み
- 腫れ
- むくみ
- 患部のくぼみ
- 出血
- 色素沈着
赤みや腫れ、むくみ、出血については術後1~2週間程度で治まることが多いです。
くぼみや色素沈着に関しては、目立たなくなるまで2~3ヵ月かかることもあります。
色素レーザー
色素レーザーとは、赤色に反応するレーザーを用いて血管腫を破壊する治療法です。
異常を起こしている血管のみに反応するため、正常な血管を傷つけずに患部のみにアプローチできます。
治療期間・回数の目安
老人性血管腫の治療は、通常1回で終わるケースがほとんどです。
ただし、1回の治療で血管が正常にならない場合は複数回行う必要があります。
副作用・リスク・ダウンタイム
色素レーザーによる副作用やリスクは、次のとおりです。
- 痛み
- 赤み
- 内出血
- 腫れ
- 色素沈着
色素レーザーによる施術は、施術時に輪ゴムで弾かれたような痛みを感じることがあります。
また、人によっては施術中~術後2日程度にかけてヒリヒリとした痛みが続く場合もあるでしょう。
色素レーザーは血管にアプローチするため、内出血や紫斑などが起きやすくなりますが、症状は1~2週間程度で改善します。
フォトフェイシャル(ステラM22)
フォトフェイシャルは、光の照射によってシミやそばかすなどさまざまな肌トラブルを緩和する施術です。
レーザーとは異なり、肌へのダメージを抑えながら治療できます。
そのため、老人性血管腫の治療当日からメイクすることも可能です。
ただし、一度の施術では消えないので複数回の照射が必要です。
種類の異なる光線を組み合わせて照射することもできるため、シミやたるみなど老人性血管腫のほかにも肌トラブルをお持ちの方にもおすすめです。ただし、大きさによっては完全に除去できないこともありますので医師にご相談ください。
治療期間・回数の目安
フォトフェイシャルの場合、治療を重ねるほど効果が増していくため、3~4週間に1回のペースで赤いホクロのためには最低でも5~6回が目安です。
老人性血管腫のみが気になる場合は炭酸ガスレーザーや色素レーザー、その他にもシミ・くすみ・そばかす・赤ら顔・毛穴・ハリ・小じわなどの肌悩みが気になる人はフォトフェイシャルがおすすめです。
副作用・リスク・ダウンタイム
フォトフェイシャルによる副作用やリスクは、次のとおりです。
- 痛み
- むくみ
- 腫れ
- 内出血
- 赤み
フォトフェイシャルは肌への負担を抑えて治療できるためダウンタイムはほとんどありません。
そのため、上記のような症状は数時間~数日で改善する場合がほとんどです。
しかし、まれに水ぶくれや火傷の症状が現れる場合があるため、その際はすぐに病院を受診するようにしてください。
切除術
切除術とは、手術で患部を除去する治療法です。
メスで切り取る、またはパンチでくり抜いて老人性血管腫を除去します。
患部が5ミリ以下の老人性血管腫ではパンチでくり抜くのも確実で綺麗に治る方法の一つです。
また老人血管腫に別の疾患が潜んでいる場合には切除術が必要なケースもあります。
治療期間・回数の目安
手術といっても、老人性血管腫の場合は日帰りになることがほとんどです。
そのため基本的に治療は1回で済みますが、抜糸を行う際は再来院する必要があります。
副作用・リスク・ダウンタイム
一般的な手術と同様、縫合した部分には細い線のような傷跡が残ります。
傷跡は徐々に目立たなくなるものの、完全に消えるわけではありません。
また、ケロイド体質の方は傷口が盛り上がって目立ちやすくなる可能性もあるため、注意してください。
凍結療法
凍結療法は、液体窒素で患部を凍結させて破壊する治療法です。
老人性血管腫を液体窒素で火傷のような状態にし、新しい皮膚を再生させることで症状を改善します。
凍結療法は簡単にできる治療法とされていますが、施術時に強い痛みを感じるほか、複数回の治療が必要です。
治療期間・回数の目安
凍結療法は血管腫がなくなるまで治療を続けなければなりません。
そのため治療回数は老人性血管腫の大きさや体質によって変わりますが、数回治療すればきれいになることが多いです。
また、凍結療法は小さい老人性血管腫のみ対応できるため、大きすぎる場合は思うような効果が得られない可能性があります。
そのため、老人性血管腫の大きさによっては別の治療法も検討してください。
副作用・リスク・ダウンタイム
凍結療法による副作用やリスクは、次のとおりです。
- 強い痛みを感じる
- 傷跡ができる
- 感染症を引き起こす
- 色素沈着を起こす
老人性血管腫の治療にかかる費用相場
老人性血管腫の治療にかかる費用相場を以下にまとめました。
治療方法 | 費用相場 |
---|---|
炭酸ガスレーザー | 5,000~10,000円 |
色素レーザー | 5,000~10000円 |
フォトフェイシャル | 10,000~30,000円 |
切除術 | 10,000~30,000円 |
凍結療法 | 保険診療 |
老人性血管腫の治療はほとんどが審美目的になるため、基本的に保険適用外の自由診療となります。
なお、実際に治療を行う場合は、上記のほかに診察代や麻酔代などの費用がかかるため合わせて確認しておきましょう。
老人性血管腫(赤ほくろ)についてのよくある質問
老人性血管腫について、よくある質問をまとめました。
Q:老人性血管腫は自分で除去できる?
以下のようなリスクが生じる可能性があることから、老人性血管腫を自分で除去するのはおすすめできません。
- 大量に出血する
- 症状が悪化する
- 傷跡が残る
- 感染症を引き起こす
無理に除去しようとした場合、患部だけでなく周りの皮膚まで傷つけてしまう恐れがあります。
また、自宅では除去に使用する器具を滅菌することが難しいため、傷口から感染症を引き起こす可能性も考えられるでしょう。
そのため、老人性血管腫を除去したい場合は、必ず病院を受診して治療してください。
Q:老人性血管腫の治療は保険適用される?
老人性血管腫の治療には、保険が適用されるものと適用されないものがあります。
保険が適用されるのは、出血が見られるなど生活に支障がある場合です。
特に症状がない老人性血管腫の場合は、審美目的とみなされるため保険が適用されないケースが多いといえるでしょう。
ただし、クリニックによって保険適用の有無や取り扱っている施術が異なるため、保険適用の治療を検討している方は、事前に確認することをおすすめします。
Q:老人性血管腫ができやすい人はいる?
老人性血管腫ができる原因について、詳しいことはまだわかっていません。
しかし、次のような要因が影響するのではないかとされています。
- 加齢
- 紫外線
- 摩擦
- 遺伝
- 生活習慣の乱れ
- ホルモンバランスの乱れ
まとめ
本記事では、赤いほくろ(老人性血管腫)について原因や治療法を解説しました。
老人性血管腫は、加齢や遺伝、生活習慣などさまざまな原因によって発症します。
無症状であれば放置しても問題ありませんが、見た目が気になる場合は病院で治療するのがおすすめです。
石神井公園駅前皮フ科では、以下の治療法で老人性血管腫の除去ができます。
- 炭酸ガスレーザー
- パンチ式切除
- 液体窒素療法
患者様の立場に立った正しい治療を心がけているため、老人性血管腫でお困りの方はお気軽にご相談ください。