黒いニキビ跡は色素沈着?治療方法・原因・セルフケアのポイントを解説
- 2025年7月8日
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目次
黒いニキビ跡は、主にニキビの炎症によっておこる色素沈着が原因となっています。
このようなニキビ跡は自然と徐々に薄くなっていく場合が多いですが、長期間残ってしまう場合もあり、悩んでいる方も多いでしょう。
この記事では、黒いニキビ跡ができる原因や治療方法について解説します。
セルフケアのポイントやよくある質問などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
黒いニキビ跡ができる原因
黒いニキビ跡が出来てしまう主な原因は、ニキビの炎症による色素沈着です。
正確には炎症後色素沈着と呼ばれるもので、見た目はシミに似ていますが色素沈着が起こるメカニズムが異なります。
ニキビができて炎症が起こると、メラニンを生み出す『メラノサイト』が活性化し、メラニンが過剰に生成されてしまいます。
このメラニン色素が茶色いシミのような状態で残ってしまうのが、炎症後色素沈着です。
通常、メラニンはターンオーバーによって体外に排出されますが、ターンオーバーが乱れてしまうとメラニンが皮膚の中にとどまってしまいます。
そうすると皮膚の中に排出されなかったメラニンが蓄積され、色素沈着を起こすのです。(削除)
黒いニキビ跡をセルフケアで改善する方法
黒いニキビ跡をセルフケアで改善するためには、以下の方法が有効です。
- バランスの良い食生活と質の良い睡眠を心がける
- 紫外線対策を徹底する
- 保湿ケアをしっかり行う
- 適切なスキンケアを行う
- 美白アイテムを使用する
ここでは上記5つの方法についてそれぞれ解説します。
バランスの良い食生活と質の良い睡眠を心がける
黒いニキビ跡をセルフケアで改善するためには、メラニンを外に排出するために肌のターンオーバーを整える必要があります。
ターンオーバーを整えるために重要になるのが、バランスの良い食生活と質の良い睡眠を心がけることです。
積極的に摂取したほうが良い栄養素としては、以下のようなものが挙げられます。
- タンパク質
- ビタミンA
- ビタミンB群
- ビタミンE
- 食物繊維
- ポリフェノール
- 亜鉛
栄養バランスを整えることはもちろん、暴飲暴食を控える、お酒やたばこをなるべく控える、できるだけ同じ時間に食事を摂るなども重要なポイントです。
また睡眠不足もターンオーバーに悪影響を与える要因となるため、睡眠環境や生活習慣を見直してみましょう。
質の良い睡眠をとるためのポイントは以下の通りです。
- 睡眠時間を十分に確保する
- 寝る前にテレビやスマートフォンを見ない
- 寝る3時間前までに食事を済ませる
- 白湯や生姜湯などの温かい飲み物を飲む
- 自分に合った寝具を選ぶ
寝る前にテレビやスマートフォンを見ないなど、まずはできることから始めてみてください。(削除)
紫外線対策を徹底する
黒いニキビ跡を改善するためには、紫外線対策を徹底することが大切です。
紫外線はメラニン色素の生成の元となり、ニキビ跡を作ったり悪化させたりするリスクがあります。
具体的な紫外線対策は以下の通りです。
- こまめに日焼け止めを塗る
- 日傘や帽子を使用する
- UVカット機能のある衣服を着用する
- 紫外線の強い時間帯の外出を避ける
- なるべく日陰を歩く
紫外線対策の基本として日焼け止めを塗ることが挙げられますが、天気が悪い日や屋内にいるときもこまめに塗ることが大切です。
実は紫外線は屋内にも入り込むため、外に出ない日でも日焼け止めをしっかり塗るようにしましょう。
保湿ケアをしっかり行う
黒いニキビ跡を改善するためには、保湿ケアをしっかり行うことも大切です。
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなってしまいます。
ニキビの炎症が起きているときに肌のバリア機能が低下してダメージを受けると、ニキビやニキビ跡が治りにくくなり、ターンオーバーの乱れも引き起こすのです。
保湿ケアをするときのポイントは以下の通りです。
- 自分の肌に合った保湿ケアアイテムを使う
- 洗顔後はすぐに保湿する
- 部屋の湿度を50~60%に保つ
- 肌への刺激を避ける
普段よりも保湿ケアを徹底し、肌を乾燥させないようにしましょう。(削除)
適切なスキンケアを行う
ニキビ跡を治すうえで大切になるのが、適切なスキンケアを行うことです。
間違ったスキンケアは肌のバリア機能の低下やターンオーバーの乱れの原因となるため、自分のスキンケアを一度見直してみましょう。
適切なスキンケアのポイントは以下の通りです。
- 肌に刺激を与えない
- 化粧水・美容液・乳液・クリームの順に使用する
- 洗顔はぬるま湯を使う
- 自分の肌質に合ったスキンケア用品を使う
肌に余計な刺激や摩擦を与えないように注意しましょう。
例えば洗顔後に顔をふく際も、ゴシゴシと拭くのではなく、タオルで顔を押さえるようにして水分を拭き取ります。
また自分の肌質に合ったスキンケア用品を使うのも重要なポイントです。
- 乾燥肌:保湿に特化したスキンケア用品
- 脂性肌:テクスチャーが軽めのスキンケア用品
- 混合肌:乾燥肌用のスキンケア用品
自分の肌質に合ったスキンケア用品を使い、適切なスキンケアを行うことで、肌のバリア機能の低下を予防できます。
美白アイテムを使用する
黒いニキビ跡を改善するためのセルフケア方法として、美白アイテムを使用することも挙げられます。
具体的にはハイドロキノンやビタミンC誘導体が配合されたアイテムを使用するのがおすすめです。
それぞれの成分には以下のような働きがあります。
ハイドロキノン | ・メラニン色素の生成にかかわる酵素の働きを抑制する
・メラノサイトの働きを弱める ・還元作用によってメラニンを薄くする |
---|---|
ビタミンC誘導体 | ・メラニン色素の生成を抑制する
・ニキビの悪化を防ぐ ・コラーゲンやエラスチンの生成をサポートする |
上記のような成分が配合されている美白アイテムは、ドラッグストアやネット通販などで購入できるため、ぜひ探してみてください。
なお、市販の化粧品に配合できるハイドロキノンの濃度は2%までとなっており、それ以上の高濃度のものは医師の処方が必要です。
黒いニキビ跡のクリニックでの治療方法
黒いニキビ跡をきれいにするためには、クリニックでの治療が必要となります。
クリニックで行われる治療方法は主に以下の4つです。
- ピーリング
- イオン導入、エレクトロポレーション
- 内服薬
- 外用薬
ここでは上記4つの治療方法についてそれぞれ解説します。
ピーリング
ピーリングは肌に薬剤を塗って古い角質や汚れを除去し、ターンオーバーを促進させる治療方法です。
黒いニキビ跡はターンオーバーの乱れによって肌に蓄積してしまったメラニン色素が原因となっているため、ターンオーバーを整えることで改善できます。
イオン導入、エレクトロポレーション
イオン導入、エレクトロポレーションは、微弱な電流を流すことで有効成分を肌のより奥深くまで浸透させる治療方法です。
肌の表面にはバリアゾーンと呼ばれる保護層があり、刺激や細菌などから肌を守っています。
そのためただ肌の表面に美容成分を塗るだけでは、思うように効果が得られない場合があるのです。
エレクトロポレーションでは微弱な電流によって肌に微細な穴を開けられるため、有効成分が浸透しやすくなります。
イオン導入に使用される有効成分にはさまざまな種類がありますが、黒いニキビ跡の治療にはビタミンC誘導体やトラネキサム酸が使用されます。
これらの有効成分は肌のターンオーバーを整える効果が期待でき、黒いニキビ跡だけでなく、幅広い肌悩みの治療が可能です。
内服薬
ニキビ跡の治療で主に処方される内服薬の種類は以下の通りです。
- トラネキサム酸
- シナール
- L-システイン
- レチノイド
- ユベラ
- ビタミンB群
- ビタミンC
黒いニキビ跡の治療に処方される内服薬には、ターンオーバーを整えたりメラニンの合成を抑制したりする作用があります。
外用薬
ニキビ跡の治療で処方される外用薬には以下のような種類があります。
- ハイドロキノン
- トレチノイン
黒いニキビ跡の治療に処方される外用薬には、メラニン色素の排出を促したり、色素沈着を薄くしたりする作用があります。
ハイドロキノンとトレチノインの両方を併用して治療を行う場合もあります。
ニキビ跡に関するよくある質問
ニキビ跡に関するよくある質問をまとめました。
- クリニックでニキビ跡治療を受けるメリットは?
- ニキビ跡の改善にかかる期間は?
- 黒いニキビ跡を隠すコツは?
- 黒いニキビ跡の予防方法は?
- ニキビがしこりになってしまったらどうする?
- ニキビがかさぶたになったときのケア方法は?
ここでは上記6つの質問についてそれぞれ解説します。
クリニックでニキビ跡治療を受けるメリットは?
クリニックでニキビ跡治療を受けるメリットは以下の通りです。
- ニキビ跡の状態に適した治療方法を選択できる
- セルフケアよりも即効性が期待できる
- ほかの肌悩みも改善できる
セルフケアの場合は、間違った方法により悪化してしまうリスクや効果が現れるまでに時間がかかるデメリットがあります。
一方、クリニックなら医師の診断のもと、ニキビ跡の状態に合った治療方法を選択可能です。
ニキビ跡の改善にかかる期間は?
ニキビ跡の改善にかかる期間は、ニキビ跡の状態によって異なります。
肌の表皮には角質層・顆粒層・有棘層・基底層の4つの層があり、ニキビ跡の色素沈着がより深い部分まで及んでいると治療に時間がかかります。
治療期間はおよそ6か月~1年が目安です。
クリニックでの治療ならセルフケアよりも治療期間が短くなるため、より短期間で改善したい場合はクリニックの受診を検討してみてください。
黒いニキビ跡を隠すコツは?
黒いニキビ跡を隠すときは、コンシーラーを活用しましょう。
コンシーラーを使うときのポイントは以下の通りです。
- コンシーラーを隠したい部分に乗せ、円を描くようになじませる
- コンシーラーのフチを指やスポンジでたたいてぼかす
- 肌の色と色素沈着の中間色を使用する
ぜひ自分の肌色になじむコンシーラーを探してみてください。
黒いニキビ跡の予防方法は?
黒いニキビ跡の予防方法は以下の通りです。
- ニキビを予防する(肌を清潔に保つ、保湿を徹底するなど)
- ニキビができたら初期段階で治す
- 紫外線対策を徹底する
- ニキビに刺激を与えないようにする
もっとも大切なのはニキビを予防することですが、ニキビができてしまったら初期段階で治すようにしましょう。
初期段階でしっかりケアできれば、ニキビ跡が残ってしまうリスクが小さくなります。
またニキビを治すためには、紫外線対策を徹底することやニキビに刺激を与えないことが大切です。
使用する化粧品にも気を配り、肌に刺激を与えないよう心がけましょう。
ニキビがしこりになってしまったらどうする?
ニキビの炎症が長引くとしこりのようなものができることがあります。しこりはセルフケアでの改善が難しいため、クリニックで治療を受けましょう。
クリニックでの治療方法には、切開手術やレーザー治療などがあります。
またニキビでできるしこりに似たものとして、『粉瘤』という症状があります。
これは角質や皮脂などが皮膚の下にある袋にたまってできる腫瘍のことです。
粉瘤はニキビでできるしこりとは治療方法が異なるため、クリニックで正確な診断を受け、適切な治療を受ける必要があります。
ニキビ跡がしこりになった場合は、肥厚性瘢痕、ケロイドの可能性があります。シール状外用剤や注射などが必要ですので、受診しましょう。
ニキビがかさぶたになったときのケア方法は?
ニキビがかさぶたになった状態のことを、医学用語で『痂皮(かひ)』といいます。
痂皮はニキビの治癒過程でできるもので、この状態になったらニキビが改善に向かっていると考えてよいでしょう。
痂皮ができたときの基本的なケア方法は、無理にはがさずに刺激を与えないようにすることです。
かさぶたを無理にはがすとニキビの改善が遅くなるだけでなく、ニキビ跡が出来てしまうリスクが高まります。
かさぶたは時間の経過で自然に剥がれ落ちるため、刺激を与えないようにしましょう。
まとめ
黒いニキビ跡は、メラニンの色素沈着によって生じるものです。
食生活の改善や保湿ケア、適切なスキンケアなどによるセルフケアで改善を促すことができますが、元の肌の状態に戻るまで数か月~数年程度かかるでしょう。
ニキビ跡の治療期間を短縮したい場合は、クリニックでの専門的な治療を受けることをおすすめします。
石神井公園駅前皮膚科では、ニキビ跡の状態に合った治療を行うことが可能です。
フォトフェイシャルやイオン導入、ケミカルピーリングなどの自費診療にも対応しているため、ニキビ跡にお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。