しこりのあるニキビ痕の原因は?治療方法や予防方法を解説
- 2025年7月9日
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目次
ニキビ痕にはさまざまな状態がありますが、中にはしこりのようなものができてしまう場合もあります。
ニキビ痕のしこりを治すためには、適切な治療方法やアフターケア方法を理解することが大切です。
この記事ではニキビ痕のしこりの特徴や原因について解説します。
クリニックでの治療方法やアフターケア方法、予防方法などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
ニキビ痕のしこりとは
ニキビ痕のしこりとは具体的にどのようなものなのでしょうか。
ここではニキビ痕のしこりの特徴や原因・メカニズム、粉瘤との違いについて解説します。
ニキビ痕のしこりの特徴
ニキビ痕のしこりは、ニキビが悪化した後にその部分が硬く盛り上がった状態になったものです。
主に以下の3つの種類に分けられます。
- 硬いしこり:コラーゲン(膠原線維)が過剰に蓄積してできるもの
- 赤みを帯びたしこり:炎症が続いているもの
しこりの種類に応じたセルフケアや治療が必要になります。
ニキビ痕のしこりができる原因・メカニズム
ニキビ痕のしこりは毛穴の炎症が悪化すると起こるもので、具体的なメカニズムは以下の通りです。
- 毛穴に皮脂汚れが詰まる
- 雑菌(アクネ菌やブドウ球菌)が増殖する
- 炎症が広がり毛穴の構造が破壊される
- 組織を再生するために真皮の膠原繊維が過剰に作られる
- ニキビ痕のしこりができる
このようにニキビの炎症が悪化して、壊れた組織を回復する過程で真皮の膠原線維が過剰に作られてしまうと、ニキビ痕がしこりのようになるのです。
ニキビ痕のしこりと粉瘤の違い
ニキビ痕のしこりとよく間違われるものに『粉瘤』があります。
粉瘤は角質が皮膚の下に溜まって袋状になる腫瘍で、ニキビとは全く異なる病気です。
粉瘤は基本的に全身のどの部分にもできますが、顔や首まわり、背中などに発生しやすい特徴があります。
初期段階では小さなしこりのようなもので、悪化するとサイズが大きくなったり独特の臭いが生じたりします。
粉瘤はニキビ痕とは異なり、自然治癒することがないため、クリニックでの専門的な治療が必要です。
ニキビ痕のしこりは自分で治せる?
ニキビ跡のしこりは、悪化するとセルフケアで治すのは難しくなります。
ニキビ跡のしこりの治療方法にはさまざまな選択肢がありますが、悪化した場合は治りにくくなる場合があります。
早めに受診すれば、内服薬や外用薬、ケミカルピーリングなどの肌への負担が少ない方法で治療できるため、悪化する前になるべく早めにクリニックを受診しましょう。
クリニックでのニキビ痕のしこりの治療方法
クリニックでのニキビ痕のしこりの治療方法は以下の通りです。
- ステロイド局所注射
- 内服薬・外用薬
- ポテンツァ
ここでは上記4つの治療方法についてそれぞれ解説します。
ステロイド局所注射
ステロイド局所注射は、ニキビの炎症が残っている場合に選択される治療方法です。
ステロイドには炎症を抑える効果が期待でき、即効性が高い特徴があります。
ただしステロイド局所注射は、注射の間隔が短かったり、回数が多くなると、皮膚が陥凹することもあるため、注意が必要です。
内服薬・外用薬
ニキビ痕のしこりの治療には、内服薬や外用薬が処方される場合があります。
内服薬は細胞の過剰な増殖を抑える漢方薬などを使います
外用薬はステロイドの塗り薬やテープ剤が使われます。継続して使用することで軽快していきますが、血管の拡張などの副作用も出やすいため、定期的に診察を受けて使います。
ニキビの炎症が長引く場合はクリニックを受診することをおすすめします。
ニキビ跡のしこりによっては手術の適応となる場合もあります。
すべてのしこりに行うことができるわけではありませんので、形成外科の専門医に診察を受けて相談しましょう。
ニキビ痕のしこりの治療後のアフターケア方法・注意点
クリニックでニキビ痕のしこりの治療を受けた後は、適切なアフターケアを行うことが大切です。
具体的には以下のような点に注意して生活しましょう。
- 紫外線対策を徹底する
- 肌に刺激を与えない
- 保湿・美白ケアをする
- 質の良い睡眠をとる
紫外線は肌にダメージを与える要因となるため、普段以上に紫外線対策を徹底しましょう。
日焼け止めをこまめに塗ることはもちろん、紫外線の強い時間帯の外出は避ける、なるべく日陰を歩くようにするなどを心がけることが大切です。
また肌に刺激を与えないよう、洗顔をする際は肌をこすらない、低刺激の化粧品を使用するなども重要なポイントとなります。
上記のような注意点を押さえ、適切なアフターケアを心がけることで治療効果をより実感しやすくなるでしょう。
しこりのあるニキビ痕の予防方法
しこりのあるニキビ痕の予防方法は以下の通りです。
- ニキビを触らない
- ニキビをつぶさない
- バランスの良い食事を心がける
- 質の良い睡眠をとる
- 適度に運動する
- ホルモンバランスを整える
- 適切なスキンケアを心がける
ここでは上記7つの予防方法についてそれぞれ解説します。
ニキビを触らない
ニキビ痕を作らないための基本的な予防方法として、ニキビを触らないことが大切です。
ニキビを触ってしまうと、手に付着している菌が移り、炎症を悪化させてしまう恐れがあります。
ついつい気になって触ってしまう人も多いですが、もしニキビができても頻繁に触らないようにしましょう。
顔を触ったり頬杖をついたりする癖がある人は、特に注意が必要です。
ニキビをつぶさない
ニキビができてしまったら、指や針などでつぶさないように注意しましょう。
ニキビをつぶしてしまうと、つぶした部分から細菌感染が起こり、炎症が悪化する恐れがあります。
ニキビの炎症が悪化するとニキビ跡ができる原因になるため、指で触ったりつぶしたりしないようにしましょう。
一日の摂取目安量を守り、栄養バランスの整った食事を心がけましょう。
質の良い睡眠をとる
ニキビ痕を予防するためには、質の良い睡眠をとることも大切です。
睡眠中に分泌される成長ホルモンには肌の再生力を整える作用がありますが、睡眠不足が続いてしまうと成長ホルモンが不足し、肌のターンオーバーの乱れの原因となります。
それだけでなく、ストレスホルモンとも呼ばれるコルチゾールの分泌量も増加し、自律神経が乱れやすくなってしまいます。
このような肌に悪い状態が続くとニキビができやすくなるだけでなく、皮脂の過剰分泌によってニキビが悪化しやすくなってしまうのです。
睡眠の質を高めるためのポイントは以下の通りです。
- 十分な睡眠時間を確保する
- 晩御飯は就寝3時間前までに済ませる
- 就寝1時間前までに入浴を済ませる
- 適度に運動する
質の良い睡眠をとるためには、睡眠環境だけでなく、普段の生活習慣を見直すことも大切です。
上記のポイントを押さえ、睡眠の質を高めてニキビを予防しましょう。
ホルモンバランスを整える
ニキビやニキビ痕を予防するためには、ホルモンバランスを整えることも大切です。
ホルモンバランスが乱れると肌のバリア機能が低下し、肌がダメージを受けやすくなってしまいます。
特に女性の場合、排卵後から生理までの期間はホルモンバランスが崩れやすくなり、ニキビができるリスクが高まります。
ホルモンバランスを整えるためのポイントは以下の通りです。
- 栄養バランスの整った食事を心がける
- 睡眠をしっかりとる
- ストレスをため込まない
ストレスをため込んでしまうのもホルモンバランスが乱れる原因となるため、適度にストレス発散するようにしましょう。
適切なスキンケアを心がける
ニキビやニキビ痕を作らないために、適切なスキンケアを心がけましょう。
適切なスキンケアのポイントは以下の通りです。
- 肌にやさしいスキンケア用品を使う
- 洗顔前は手を清潔にする
- 肌をこすらない
- 洗顔後は保湿ケアを怠らない
洗顔後にタオルで顔を拭くときは、ゴシゴシとこするのではなく、肌を押さえるようにして水分を拭き取りましょう。
また普段使うスキンケア用品を見直し、肌にやさしいものに変えることも大切です。
まとめ
ニキビ痕のしこりは毛穴の炎症が悪化すると起こるもので、基本的にはセルフケアでの改善が難しい症状です。
クリニックでの治療方法としては、ステロイド局所注射や内服薬・外用薬の処方、手術療法などが挙げられます。
症状が悪化すると大きくなって治りにくくなる場合もあるのでなるべく早めにクリニックを受診しましょう。
石神井公園駅前皮膚科では、内服薬・外用薬の処方、形成外科専門医による手術のご相談が可能です。
ニキビ痕の状態や希望に合った治療方法を提案可能なため、ニキビ痕のしこりにお悩みの方はぜひ一度当院まで気軽にご相談ください。