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足の裏のホクロは危険?治療が必要?良性・悪性(癌)の見分け方|石神井公園駅前皮膚科|石神井公園|しみ・しわのお悩み

足の裏のホクロは危険?治療が必要?良性・悪性(癌)の見分け方

足の裏のホクロは危険?治療が必要?良性・悪性(癌)の見分け方

ホクロは全身のどこにでも生じるもので、足の裏にできることもあります。

実はホクロにみえても悪性のものもあるため、急にホクロができたという場合には注意が必要です。

特に足の裏にできる悪性のホクロは、メラノーマの疑いもあります。

この記事では、足の裏にできるホクロについて詳しく解説します。

足の裏のホクロの検査方法や治療方法、よくある質問などをまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

ホクロは良性と悪性の2種類ある

ホクロは良性と悪性の2種類ある

ホクロには良性とほくろにみえる悪性腫瘍の2種類あります。

良性のホクロは健康に悪影響がないため基本的に治療は必要ありませんが、引っかかって血が出たり、視野に入って鬱陶しい場合などは治療も可能です。

ここでは良性のホクロとホクロに見える悪性腫瘍ついてそれぞれ解説します。

良性のホクロ(母斑細胞母斑)

良性のホクロは医学用語で『母斑細胞母斑』『色素性母斑』と呼ばれます。

良性のホクロは色の濃さや大きさによって、以下の3つのタイプに分類することが可能です。

種類 できる場所 見た目の特徴
境界母斑 表皮と真皮の接合部分 小さく薄いため目立ちにくい
複合母斑 表皮と真皮の接合部分、真皮内 小さなものが多く、境界母斑よりもやや黒く濃い
真皮内母斑 真皮内 半球状に盛り上がっており黒い

さらに良性のホクロには先天性のものと後天性のものがあり、以下の4つの分類があります。

種類 分類 見た目の特徴
ウンナ母斑 複合母斑が多い 柔らかく盛り上がっており、表面は顆粒状
ミーシャー母斑 複合母斑または真皮内母斑が多い 顔面に多く見られるもので、半球状に盛り上がり何本か毛が生えていることが多い
クラーク母斑 境界母斑が多いが、複合母斑を含む場合もある 平坦で褐色

中央部はやや黒みが強く、フチは色が薄いのが特徴

スピッツ母斑 真皮内母斑が多い 黒色や褐色など混合の色調が多く、赤色を含む場合もある

良性のホクロは大きさや濃さが幅広く、時間の経過によって色やサイズが変わる場合もあります。

悪性のホクロ(ホクロに見える悪性腫瘍)

悪性のホクロは医学用語で『悪性黒色腫』や『メラノーマ』と呼ばれます。

悪性ホクロには結節型、表在拡大型、末端黒子型、悪性黒子型の4種類があり、すべての種類に共通する特徴として、腫瘍細胞が増殖することが挙げられます。

悪性黒色腫を放置するとリンパ節や臓器に転移し、場合によっては死に至る可能性があるため、早急に治療を行う必要があります。

足の裏にあるホクロの良性・悪性の見分け方

足の裏にあるホクロの良性・悪性の見分け方

足の裏にあるホクロの良性・悪性の見分け方として、『ABCDEルール』が挙げられます。

ABCDEルールは以下の5つのルールに基づいてホクロの特徴を観察し、良性・悪性を判別するものです。

  • Asymmetry(非対称性)
  • Border(境界)
  • Color(色)
  • Diameter(直径)
  • Evolution(変化)

ここでは上記5つについてそれぞれ解説します。

Asymmetry(非対称性)

Asymmetry(非対称性)は、ホクロの形が左右対称であるかをチェックする項目です。

ホクロが左右対称で丸い形に近い場合は良性の可能性が高く、左右非対称で歪んだ形をしている場合は悪性の可能性が高くなります。

Border(境界)

Border(境界)は、ホクロと通常の肌の境界部分をチェックする項目です。

境界部分が綺麗な場合は良性の可能性が高く、境界がぼんやりしている場合は悪性の可能性が高いです。

Color(色)

Color(色)は、ホクロの色味をチェックする項目です。

ホクロの色が均一の場合は良性の可能性が高く、色むらがある場合は悪性が疑われます。

ただし良性のホクロにも混合の色味を持つものがあるため、判断が難しい項目でもあります。

Diameter(直径)

Diameter(直径)は、ホクロの大きさをチェックする項目です。

直径7mm以上のホクロは悪性の可能性が高くなりますが、良性のホクロも7mm以上のものがあるため、ほかの診断項目の結果と合わせて判別する必要があります。

Evolution(変化)

Evolution(変化)は、ホクロの変化をチェックする項目です。

悪性のホクロは時間の経過とともに大きくなる傾向があるため、そうしたサイズや色味の変化をもとに良性・悪性を判別します。

足の裏にできるホクロと似て見えるもの

足の裏にできるホクロと似て見えるもの

足の裏にホクロができる病気として、以下の2つが挙げられます。

  • 有棘細胞がん
  • 血管腫

ここでは上記2つの病気についてそれぞれ解説します。

有棘細胞がん

有棘細胞がんは足の裏にできることがある病気で、表皮の有棘層の細胞から発生するものです。

頭頸部、陰部などにできることが多いガンですがごく稀に足の裏にもできることがあります。放置すると大きくなり転移することもあります。

血管腫

血管腫は血管の拡張や異常増殖が原因で生じる良性腫瘍の一種です。

先天性のものと後天性のものがあり、基本的には見た目に影響が出るのみですが、できる部位によっては治療が必要になる場合もあります。

病院で行う足の裏のホクロの検査方法

病院で行う足の裏のホクロの検査方法

病院で行う足の裏のホクロの検査方法は以下の通りです。

  • ダーモスコピー
  • 画像検査
  • 皮膚生検

ここでは上記3つの検査方法についてそれぞれ解説します。

ダーモスコピー

ダーモスコピーは、ダーモスコープと呼ばれる器具を使用して検査する方法です。

ダーモスコープは主にシミやホクロの良性・悪性を判断するために使われる器具で、表皮や真皮の浅い部分の状態を詳細に確認する事が出来ます。

見た目は単なる黒色や褐色のホクロに見えるものも、ダーモスコープならより詳細な色素分布構造を観察可能です。

足の裏にできるホクロの場合、皮膚表面の丘部分に色素沈着がみられると悪性黒色腫の疑いが強くなります。

画像検査

画像検査は足の裏にできたホクロが悪性だった場合に行うもので、ほかの部位に転移していないか確認する検査方法です。

MRI検査やCT検査、超音波検査などいくつかの種類があります。

  • MRI検査:磁気を使用して体内の臓器や血管を撮影する検査
  • CT検査:X線を使用し体の断面を撮影する検査
  • 超音波検査:超音波を体に当て、その跳ね返りを映像化することで体内の病変を確する検査

上記のいずれかの方法により、悪性腫瘍のほかの部位への転移の有無を調べます。

皮膚生検

皮膚生検はホクロの一部を切除して顕微鏡で詳しく調べる検査方法です。

切除する際は局所麻酔を行うため、痛みが生じる心配はありません。

検査の結果悪性だった場合、進行度を確認してその後の治療方法の決定に役立てます。

病院での足の裏のホクロの治療方法

病院での足の裏のホクロの治療方法

病院での足の裏のホクロの治療方法は以下の通りです。

  • メスによる切除
  • くりぬき法
  • レーザー治療

ここでは上記3つの治療方法についてそれぞれ解説します。

メスによる切除

メスによる切除は、ホクロをメスで切り取った後に皮膚を縫合して傷を閉じる治療方法です。

ホクロを完全に取り除けるため、再発リスクが低いとされています。

また切り取ったホクロが良性か悪性かわからない場合、病理検査に提出して詳細な診断を得ることも可能です。

切除した後の傷跡は治るまでに期間を要しますが、時間の経過とともに徐々に目立たなくなっていきます。

主に大きなホクロを除去したいときに使われる治療方法です。

くりぬき法

くりぬき法は、ストローのような円筒形のメスを使用してホクロを円形にくりぬく治療方法です。

ごくごく小さいホクロ以外は感染のリスク等も上がるのでお勧めできません。

レーザー治療

レーザー治療は、炭酸ガスを使用してレーザーでホクロ細胞やメラニン色素にアプローチする治療方法です。

この治療方法も施術時に麻酔を使用するため、ほとんど痛みを感じずに治療を受けられます。

医師により良性である可能性が非常に高いと診断されたもの以外は適さない方法ですので、担当医の指示に従ってください。

足の裏のホクロについてのよくある質問

足の裏のホクロについてのよくある質問

足の裏のホクロに関するよくある質問をまとめました。

  • 足の裏にホクロができたときの受診の目安は?
  • 保険は適用される?
  • 足の裏のホクロは取った方がいいの?
  • 足の裏のホクロは癌になるって本当?

ここでは上記4つの質問についてそれぞれ解説します。

足の裏にホクロができたときの受診の目安は?

足の裏にホクロができた場合、良性か悪性かを判断しなくてはいけません。

良性・悪性を判断するためのABCDEルールがありますが、これに一つでも当てはまる場合は医療機関を受診した方が良いでしょう。

ただしABCDEルールは一般の人では判断しにくい場合があるため、心配な場合は医師に診断してもらうことをおすすめします。

また、6ミリ以上の大きさのほくろがある場合は一度診察を受けることをお勧めします。

保険は適用される?

悪性のホクロと診断された場合は健康保険を適用して治療可能です。

また良性のホクロで健康に影響がない場合は、保険適用外で全額自己負担となります。

医師の診断がない場合や美容目的の場合は、保険が適用されないため注意しましょう。

足の裏のホクロは取った方がいいの?

足の裏のホクロが良性の場合、日常生活に支障をきたしていないのであれば取る必要はありません。

しかし悪性の場合は健康に悪影響を及ぼすため、なるべく早めに除去したほうが良いでしょう。

ホクロが良性か悪性か判断するためには、病院で専門的な検査を受けることをおすすめします。

足の裏のホクロは癌になるって本当?

ホクロには良性・悪性があり、すべてが癌になるわけではありません。

ただし悪性のホクロは手のひらや足の裏などの四肢の末端部分にできることが多いため、『足の裏のホクロ=癌』と考えてしまう方も少なくないようです。

足の裏にホクロができた場合は注意が必要ですが、良性・悪性をきちんと診断してもらうことが大切です。

まとめ

足の裏にホクロは危険と言われますが、『足の裏にホクロができた=癌』というわけではありません。

あくまでも『足の裏は悪性のホクロが発生するリスクが高い場所』という意味で、足の裏にできるホクロがすべて癌というわけではないことは理解しておきましょう。

良性・悪性を判断して適切な治療を受ける必要がありますが、一般の人では自力で判断することが難しいため、なるべく早めに医療機関を受診することをおすすめします。

石神井公園駅前皮膚科では、ホクロの除去治療に対応しています。

ホクロにお悩みの方はぜひ当院まで気軽にご相談ください。