医療コラム
円形脱毛症のほか、自己免疫異常である膠原病(特にSLE,エリテマトーデスやシェーグレン)でも脱毛をきたすことがあります。この場合、びまん性(まばらな)脱毛になります。
栄養障害や感染症、薬剤の影響による脱毛もあります。
また甲状腺の機能異常がある方で円形脱毛症をきたす場合があると言われています。脱毛症の方は血液中の亜鉛の濃度が低い場合もありますので、一度、採血をお勧めします。
男性型脱毛は遺伝的な背景もありますが、日本人の3人に一人がなると言われています。男性ホルモンの影響により頭髪の成長のサイクルが乱れ、成長がおさえられ、軟毛化し、やがて抜けてしまいます。
治療には男性ホルモンの働きを抑える飲み薬(プロペシア、ザガーロなど)や血管拡張剤であるミノキシジルの塗り薬があり、一定の効果が証明されています。
残念ながらすべての方に効果があるわけではありません。
最近は成長因子の注射やミノキシジルの飲み薬を飲ませるクリニックもありますが、きちんとしたエビデンス(有効性の証明)がないものや痛みや副作用の強い場合、非常に高額であることもあります。
AGAは自費診療になりますから比較的高額にはなりますが、少なくとも安全性が高く、有効性が強く期待できる治療をすべきと考えます。
当院では内服薬、塗り薬の他に、マイクロポレーションやメソテラピーを行なっております。ご相談をいただき、よくご理解いただいた上での治療をお勧めします。