ボトックス注射のほうれい線への効果は?ヒアルロン酸注射との違いについても解説
- 2026年5月15日
- ブログ
目次

ほうれい線の治療方法の一つに、『ボトックス注射』が挙げられます。
ボトックス注射は筋肉の動きを緩める治療で、表情によって深くなるシワに特に効果が期待できます。
しかし、すべてのほうれい線に適しているわけではないため、原因の見極めが非常に重要です。
この記事では、ほうれい線に対するボトックス注射の効果について詳しく解説します。
ヒアルロン酸注射との違いやよくある質問などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。
ボトックス注射とは

ボトックス注射は、注射した部位の筋肉の動きを一時的に弱めることで、シワを目立ちにくくする治療です。
ボツリヌス菌が作り出す弛緩作用のある『A型ボツリヌス毒素』を使い、緊張している筋肉に注入することで、過度な収縮を抑える仕組みです。
『毒素』と名前がついていますが、天然のタンパク質からできた毒素を医療用に分解・精製したものを使用するため、用法・用量を守れば成分自体の悪影響は少ないとされています。
表情筋がゆるむことでシワが目立ちにくくなるだけでなく、表情のクセによってシワが深くなるのを防ぐ効果も期待できます。
ボトックスは額や眉間、目尻などの表情ジワに使われることが多いですが、エラの張りを抑えてフェイスラインをすっきり見せたい場合や多汗症治療などにも用いられます。
ボトックス注射のほうれい線への効果

ボトックス注射は、ほうれい線そのものを直接薄くする治療ではありません。
しかし、ほうれい線が目立つ原因が『筋肉の動き』による場合には、ボトックスで改善が期待できるケースがあります。
ここではボトックス注射のほうれい線への効果について解説しましょう。
筋肉型のほうれい線に効果が期待できる
ボトックス注射は、筋肉型のほうれい線に効果が期待できる治療です。
ほうれい線には以下のような種類があります。
| 筋肉型 | 表情筋の過剰発達によってほうれい線ができるタイプ |
|---|---|
| たるみ型 | 肌のハリツヤや皮下脂肪の低下によってほうれい線が目立つタイプ |
| くぼみ型 | 骨格の影響や加齢による骨の萎縮によってほうれい線が目立つタイプ |
| 混合型 | 複数の原因によってほうれい線ができるタイプ |
上記のうち、ボトックス注射が適しているのは、筋肉の動きが原因でほうれい線が深くなる『筋肉型』です。
筋肉型は、鼻の横あたりにある表情筋が強く働くことで、笑ったときにほうれい線がくっきり見えやすくなるタイプです。
表情を大きく動かしたときだけ線が深くなる場合は、このタイプであることが多いでしょう。
ボトックスは筋肉の働きを弱める作用があるため、笑うときに使う筋肉の動きを少し抑えることで、ほうれい線が目立ちにくくなる可能性があります。
ただし、どのタイプのほうれい線なのかを正しく判断しないと、期待した効果が出ないこともあるため、診察を受けたうえで治療を選ぶことが大切です。
左右非対称の笑顔を整えることも可能
笑ったときに左右非対称になる原因の一つが、左右の表情筋の強さの違いです。
片側だけ筋肉が強く働くと、口角の上がり方に差が出たり、ほうれい線が片側だけ深く見えたりします。
このような場合は、強く働きすぎている側の筋肉にボトックスを注入し、筋肉の力を少し弱めることでバランスを整えることが可能です。
筋肉の働きの差が和らぐことで、笑ったときの左右差が目立ちにくくなる可能性があります。
ただし、どの筋肉にどれくらい注入するかの判断は医師の経験が必要で、量が多すぎると笑顔が固く見えることもあるため注意が必要です。
治療効果には個人差がありますが、左右差のある笑顔に悩んでいる方に向いている方法の一つといえるでしょう。
ほうれい線の悪化を予防する効果が期待できる
ボトックスは、ほうれい線の悪化を予防する効果も期待できる治療方法です。
ほうれい線は、笑う・しゃべるなど日常の動作によって徐々に定着しやすくなります。
特に肌のハリが低下していると、笑ったときにできる線が元に戻りにくくなり、次第に深いシワとして刻まれやすくなります。
ボトックスで表情筋の動きを緩めることで、笑ったときのほうれい線の食い込みが軽減されるため、シワが刻まれていくのを防ぐ効果が期待できるのです。
ただし、無表情時のほうれい線を改善する治療ではないため、その点は注意が必要です。
現状の悪化を防ぎたい方や、将来のシワの定着を防ぎたい方に適した治療方法といえるでしょう。
ほうれい線に対するボトックス注射と他の治療の違い

ほうれい線の治療には、ボトックス注射だけでなく、ヒアルロン酸注射や外科的治療など複数の選択肢があります。
それぞれ期待できる効果が異なるため、自分のほうれい線の原因に合わせて治療方法を選ぶことが大切です。
ここではヒアルロン酸注射と外科的治療の特徴について解説します。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸注射は、ほうれい線の改善に使われることが多い治療法の一つです。
ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分で、保水力が高く、肌のハリを保つ役割を持っています。
しかし、年齢とともに減少すると、皮膚のボリュームが失われ、ほうれい線が深く見えやすくなります。
ヒアルロン酸注射は、この不足したボリュームを直接補うことで、溝を内側から持ち上げる治療方法です。
施術後すぐに変化を感じやすい点が大きな特徴で、短時間で印象を改善したい方にも向いています。
また、注入量を調整しやすいため、不自然になりにくく、仕上がりのバランスも取りやすい点も大きなメリットです。
効果はボトックス注射と同様に永久的ではなく、半年〜1年ほどかけて体内に吸収されます。
安全性は比較的高い治療方法ですが、内出血やむくみなどのリスクが生じることもあるため、医師と相談しながら治療を進めることが大切です。
外科的治療
外科的治療は、皮膚のたるみが強い場合や、骨格の影響で深いほうれい線ができている場合に選択される治療方法です。
たるみが原因のほうれい線は、ボトックスやヒアルロン酸だけでは改善が難しいケースがあります。
外科的治療では、より根本的にたるみを改善するアプローチが可能です。
特に小鼻の横に生じる深いくぼみが目立つ場合は、外科的治療を併用することで改善しやすくなります。
ただし外科的治療はダウンタイムが長く、施術の負担も大きくなるため、慎重に検討する必要があるでしょう。
また、仕上がりの自然さや持続期間は医師の技術や術式によって異なるため、実績のあるクリニックで相談することが大切です。
ボトックス注射とヒアルロン酸注射どちらを選ぶべき?

ほうれい線の代表的な治療方法として、ボトックス注射とヒアルロン酸注射が挙げられますが、どちらを選ぶべきか悩んでしまう方も少なくありません。
どちらも同じ注射治療ですが、目的や作用の仕組みが大きく異なります。
ここではそれぞれに適している人の特徴について解説するため、治療方法選びの参考にしてみてください。
ボトックス注射が適している人
ボトックス注射が適しているのは、筋肉の動きが原因でほうれい線が強調されている人です。
普段はそれほど目立たないのに、笑ったときだけ線がくっきり出る場合は、このタイプに当てはまることが多いです。
表情筋が強く働くことでほうれい線が深く見えるため、その筋肉の力をボトックスで和らげることでシワが入りにくくなる効果が期待できます。
また、口元の筋肉が発達している方や、笑う機会が多い方もボトックス注射との相性が良いでしょう。
さらに、笑顔が左右非対称になってしまう人にも選ばれることがあります。
片側の筋肉が強く働いてしまう場合、ボトックスによってバランスを整え、笑顔が自然に見えるよう調整することが可能です。
ただし、無表情でも深いほうれい線がある方や、肌のたるみが原因の方には十分な改善が期待できない場合があります。
ヒアルロン酸注射が適している人
ヒアルロン酸注射が適しているのは、たるみや皮膚のボリューム不足によってほうれい線が目立っている人です。
加齢や紫外線の影響によってコラーゲンやエラスチンが減少すると、肌のハリが低下し、溝が深くなりやすくなります。
さらに顔の脂肪や骨のボリュームも年齢とともに変化するため、よりくっきりしたほうれい線が出やすくなります。
この場合、ボトックスでは筋肉の動きを緩めるだけで改善が難しいため、溝そのものを持ち上げるヒアルロン酸の方が適しているでしょう。
ヒアルロン酸は肌の内側からほうれい線を持ち上げ、若々しい印象を目指せる治療です。
溝が深い人や無表情でもはっきりしたほうれい線がある人、皮膚のたるみが気になる人は、ヒアルロン酸の方が合っている場合が多いでしょう。
ボトックス注射に関するよくある質問

ボトックス注射に関するよくある質問をまとめました。
- ボトックス注射のメリットは?
- ボトックス注射のデメリットは?
- ボトックス注射の値段は?
- ほうれい線にボトックス注射をすると笑えなくなる?
ここでは上記4つの質問についてそれぞれ解説します。
ボトックス注射のメリットは?
ボトックス注射は以下のようなメリットがあります。
- 短時間で治療できる
- 施術のリスクが少ない
- 左右非対称の部分を整えられる
ボトックス注射は、メスを使う治療に比べると体への負担が少なく、施術時間も10〜15分程度と短時間で終わることが多い治療方法です。
医師が許可すれば、当日から患部以外のメイクが可能なことも多く、日常生活への影響が少ない点も魅力です。
また、表情筋の働きを緩めることで、笑ったときだけ深くなるシワを和らげたり、表情の癖による左右差を調整したりできる場合があります。
特に片側だけ筋肉が強く働くことが原因で笑顔が不自然になっている場合は、ボトックスでバランスを整える治療が適しているでしょう。
もちろん、どのくらい効果が出るかは個人差があり、すべてのシワに対応できるわけではありませんが、手軽に受けられる美容治療として人気の方法です。
ボトックス注射のデメリットは?
ボトックス注射の主なデメリットとして、以下が挙げられます。
- 原因によってはほうれい線が悪化する場合がある
- 注射を打つときに痛みが生じる
- 永久的に効果が持続する治療ではない
ほうれい線が筋肉型ではない場合、ボトックス注射によってかえって線が強調される可能性があります。
たるみが目立つケースもあるため、どのタイプのほうれい線なのかを正確に見極めることが重要です。
また、注射のため施術時に痛みを伴うことがあります。
痛みが心配な場合は事前に医師に相談し、麻酔クリームなどを使用すると良いでしょう。
さらにボトックスの効果は永久的ではなく、数ヶ月で元に戻るため、効果を維持したい場合は定期的な施術が必要となります。
ボトックス注射の値段は?
ボトックス注射の費用はクリニックによって大きく差があります。
ほうれい線まわりのボトックスの場合、薬剤の種類・注入量・施術範囲によって変動しますが、一般的には1万円〜5万円程度が目安となるでしょう。
目元や額など注入量の少ない部位では4,000円台から設定されていることもありますが、ふくらはぎの引き締めや多汗症治療など、広範囲に注入する場合は1万円以上かかることが多いです。
また、痛み対策のための麻酔クリームや極細の針を希望する場合は、追加料金がかかる可能性があります。
そしてボトックス注射は自由診療のため、健康保険が使えない点にも注意が必要です。
施術代のほかに、初診料やカウンセリング料などが別途かかることもあります。
必ず費用総額を確認したうえで、施術を検討しましょう。
ほうれい線にボトックス注射をすると笑えなくなる?
ほうれい線にボトックス注射をしたからといって、必ずしも笑えなくなるわけではありません。
笑顔が不自然になってしまうのは、ボトックスの注入量や注入部位が適切ではない場合です。
また、静止時でも深いほうれい線がある方の場合は、かえって頬が持ち上がりにくくなることがあります。
そのため、ボトックスが合うかどうかは医師が診察して判断することが重要です。
適切な注入量・注入部位を守れば、必要以上に動きが制限される心配は少ないですが、治療効果には個人差があります。
自然な表情を保ちたい場合は、カウンセリングでじっくり相談しましょう。
まとめ
ボトックス注射は、笑ったときにほうれい線が深くなる『筋肉型』のほうれい線に対して効果が期待できる治療です。
しかし、たるみや皮膚のボリューム減少が原因のほうれい線には十分な改善が見込めず、ヒアルロン酸注射や外科的治療が向いている場合もあります。
治療方法によって仕組みやメリット、注意点が異なるため、まずは医師の診察を受け、自分のほうれい線の原因を見極めてもらうことが大切です。
石神井公園駅前皮膚科では、シワの原因に合わせた治療を行っています。
比較的浅いシワから深いシワまで対応可能なため、シワにお悩みの方はぜひ当院までご相談ください。
監修者情報

河野 美乃里
石神井公園駅前皮膚科 院長
経歴
資格・所属学会
- 日本皮膚科学会認定皮膚科専門医
- 日本皮膚科学会
- 美容皮膚科学会
- 日本アレルギー学会